2019年06月15日号
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ヨーロピアン・メディアアート・フェスティバル(EMAF)

European Media Art Festival

ドイツのオスナブリュックで毎年開催されているメディア・アートのフェスティバル。映画、ヴィデオ・アート、パフォーマンス、インタラクティヴなメディア・アートのインスタレーションやインターネット上の作品など、多様なスタイルの作品が一同に介し、映画館、展覧会場、劇場など市内のさまざまな会場を使用して行なわれる。本来は地理的に近いオーバーハウゼン国際短編映画祭が映画に偏重していることに対するオルタナティヴとして、1981年にオスナブリュック国際実験映画ワークショップとしてスタートし、88年にフェスティバルとなった。ヨーロッパでも最古・最大規模のメディアアート・フェスティバルのひとつであり、世界中からアーティストやキュレーターたちが集まるが、あまりの作品数の多さゆえ、その全体的なクオリティに疑問を持つ声もある。しかし一方でオーバーハウゼンやクレルモンフェラン、ロッテルダム、ベルリンといった「映画祭」は、実験的な映像作品にもオープンなことで知られるとはいえ、やはり「映画業界」的な志向がそのセレクションにおいて強く働いているため、EMAFはそこから「排除」されがちな作品を紹介する貴重な機会となっている。またオーストリアのリンツで開催されるアルス・エレクトロニカなどは、デジタルでない作品を受け付けないなど技術の展示会的な側面が強く、芸術的な面では疑問の声が多い(だからこそ日本とはむしろつながりが深いようである)が、EMAFはそのような技術崇拝主義とは距離を置いているように思われる。近年は日本からも若い作家が多く入選し、海外で発表するきっかけとして評価されつつある。

著者: 河合政之

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