2019年10月15日号
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リトミック

Eurythmics(英), Rythmique(仏)

スイスの音楽教育家エミール・ジャック=ダルクローズが、デルサルト・メソッドを体系化したフランソワ・デルサルトや当時の新しいダンスに影響を受けてつくった20世紀初頭の音楽教育法。19世紀末から20世紀にかけて、パントマイムの動きやゲームを持ち込み、体全体で音楽を表現することで、初見で歌唱するソルフェージュ教育の再編を行なったことが、リトミック教育法誕生のきっかけとなった。音楽に身体の動きを同調させるこの新しい教育法においては、歩行がエクササイズの基本となっており、生徒たちは音楽の拍子に合わせて、またスピードや音の強弱に合わせて、部屋の中を歩くように指示された。生徒たちは音楽に合わせることで、どのようにエネルギーや体の重さを用いるべきかということに気づくよううながされた。また、音楽を聴いたあと、無音のなか、聴いた音楽に合うよう歩調を工夫することで、歩行によって音楽を模倣するレッスンも行なわれた。モダン・ダンスは音楽とダンスの関係をしばしば問題にしたが、音楽の情操教育であるリトミックは、多大な影響を当時のバレエやモダン・ダンスに与えた。その一方で、ジャック=ダルクローズの学校に一時在籍したマリー・ヴィグマンは限界を感じてルドルフ・ラバンに指導を求め、音楽に従属しないダンスをつくるようになり、またイサドラ・ダンカンはジャック=ダルクローズのことを過度に理論的であるとみなすなど、リトミックに対して批判的な反応もあった。

著者: 木村覚

参考文献

  • The Oxford Dictionary of Dance, Debra Craine and Judith Mackrell, Oxford University Press, 2000
  • International Encyclopedia of Dance: A Project of Dance Perspectives, Selma Jeanne Cohen, Oxford University Press, 2000
  • Rhythm, Music and Education, Emile Jaque-Dalcroze, 1921

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