2019年09月15日号
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リヴィング・シアター

The Living Theatre

1947年にジュリアン・ベックとジュディス・マリーナの夫妻がニューヨークで設立した実験劇団で、政治的なラディカリズムと審美的なラディカリズムを結びあわせ、実験的なオフ・オフ・ブロードウェイのムーヴメントを牽引した。初期には、ガートルード・スタイン、ケネス・レクスロス、W・B・イェイツ、ポール・グッドマンらの芝居を得意の演目としていた。アントナン・アルトーの著書『演劇とその分身』から影響を受けつつ、60年代には、ジャック・ゲルバーの《ザ・コネクション》(1961)やケネス・ブラウンの《刑務所》(1963)を上演し、「感染力を伴いつつ」(アルトー)観客の心を揺さぶるような舞台と評された。63年に国内歳入庁から脱税で逮捕された後、彼らは一時的にヨーロッパに活動拠点を移した。彼らの特徴とされる即興の試みや集合的な創作行為は、帰国後、68年に代表作《パラダイス・ナウ》が上演された合本作で彼らは、即興の試みや社会的なタブーを犯していくパフォーマンス、観客を巻き込んだ上演を行なった。またこの年のツアーを通して、ベックとマリーナは中流階級の観客のための舞台上演よりも、人々の行き交う路上でのパフォーマンスを望むようになった。70年代にはヨーロッパ、南米、アメリカ合衆国を行き来しながら活動を展開し、ベックが85年に亡くなるとマリーナが代わりに代表を務めた。もっとも強い影響力を持ち、もっとも長く継続している、現役の前衛劇団である。

著者: 木村覚

参考文献

  • Cambridge Guide to American Theatre, Don B. Wilmeth with Tice L. Miller, Cambridge University Press, 1996
  • A Dictionary of the Avent-Gardes, Richard Kostelanetz, Routledge, 2001

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