2019年06月15日号
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ルイス・I・カーン

Louis Isadore Kahn

エストニア生まれで、アメリカ合衆国で活動したアメリカ人建築家(1901-74)。ロシア領だったエストニアから幼少期に家族でアメリカへ移住した。ペンシルヴァニア大学美術学部建築学科にてフランス人建築家ポール・クレのもとで学んだ。フィラデルフィア州のいくつかの事務所で経験を積み、ヨーロッパの遺跡などを巡る1年間のグランド・ツアーに出て、帰国後は、クレの事務所で働き、1935年に自身の事務所を開いた。初期は低コストの公共住宅の提案を通して居住建築論を展開し、建築家のジョージ・ハウやオスカー・ストロノフと協同で公営住宅の設計を行なった。40年代になるとペンシルヴァニア州内の都市計画に関わり、イエール大学やペンシルヴァニア大学で晩年まで教鞭を執った。カーンの建築スタイルは、51年に依頼された《イエール大学アートギャラリー》の設計以降定着し、モダニズムを基礎に詩的な精神性を備えたモニュメンタルな建築を実現させた。素材の使い方からブルータリストとしても知られ、感性に重きをおく一方、技術者と密接に仕事をしたカーンの建築は、構造・意匠・素材が必然性をもって存在感を放つ。代表作に《ソーク研究所》(カリフォルニア州ラホヤ、1959-65)、《キンベル美術館》(テキサス州フォートワース、1966-72)、《バングラデシュ国会議事堂》(ダッカ、1962-74)ほか。弟子にレンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース、ノーマン・フォスターなどがおり、日本からは香山壽夫、新居千秋がカーンのもとで学んだ。

著者: 松原慈

参考文献

  • 『ルイス・カーン 光と空間』, ウルス・ビュッティカー(富岡義人、熊谷逸子訳), 鹿島出版会, 1996
  • 『建築家の講義 ルイス・カーン』, ルイス・カーン(香山壽夫訳), 丸善, 2007
  • 『ルイス・カーンとはだれか』, 香山壽夫, 王国社, 2003
  • 『ルイス・カーンの空間構成 アクソメで読む20世紀の建築家たち』, 原口秀昭, 彰国社, 1998

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