2019年09月01日号
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ルートヴィヒ美術館

Museum Ludwig(独)

ドイツのケルンにある主に近代美術を扱う美術館。美術館の建物は、隣接する黒々と空高くそびえ立つゴシック様式のケルン大聖堂とは対照的な、金属の曲面を活かした低い繰り返し構造のシルバーと赤が目を引く現代建築になっている。世界屈指の中世絵画コレクションを所有し、ドイツで最も古い古典絵画美術館である市立ヴァルラフ・リヒャルツ美術館から1976年に独立すると、77年にはグルーバー・コレクションから購入した写真ビデオ部門を設立、86年に現在の建物に建替えリニューアル・オープンした。戦後ケルン市に寄贈されたキルヒナーやマッケなどドイツ表現主義の作品を中心とするハウブリッヒ・コレクションと、ピカソやロシア・アヴァンギャルドに重点を置いたルートヴィヒ・コレクションが主軸となっている。ルートヴィヒ美術館は、特に、ピカソの収蔵品数ではバルセロナ、パリの両ピカソ美術館に次いで世界3位、ロシア・アヴァンギャルドに関しては本国ロシア以外で最大級のコレクションを誇る。そのほか、シュールレアリスム、バウハウス、ポップ・アート、抽象表現主義、ミニマル・アート、メディア・アートなど、20世紀の美術様式を網羅する充実したコレクションとして名高い。名前を冠しているペーター・ルートヴィヒはライン地方屈指の実業家であるが、芸術史、考古学、歴史、哲学を学びピカソに関する論文で博士号を取得している。また、妻のイレーネと共に現代美術の豊富なコレクションをウィーンやブタペスト、サンクトペテルスブルク、北京など世界中の美術館に寄付する重要なコレクターでもある。ルートヴィヒの肖像はアンディ・ウォーホルによって作品化され、サンクトペテルスブルクにある同名のルートヴィヒ美術館の所蔵品となっている。

著者: 栗栖智美

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