2019年09月01日号
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ルーブ・ゴールドバーグ・マシン

Rube Goldberg Machine

1910年代にアメリカの漫画家ルーブ・ゴールドバーグが考案した連鎖反応する機械的装置。機械としての有用性はほとんど重要ではなく、そこで主題とされるのは荒唐無稽でユーモラスな連鎖の妙である。今日では日本のTV番組『ピタゴラスイッチ』のなかで登場するピタゴラ装置のようなものが代表的な「マシン」として人口に膾炙している。ゴールドバーグが描いた漫画は、そうした装置とは異なる側面がある。例えば、漫画中にはアルファベットが付記され進行が逐次示されるだけではなく、絵の脇に装置に起こる出来事が文章で簡潔に説明される。それに加えて、人間やその他の生物が装置の一部としてほぼ必ず用いられ、それらが複数絡み合っているという特徴がある。漫画において連鎖反応は多くの場合、風、水、重力といった自然的要素によって、また生物の身体的な状態の変化あるいは食欲などの欲求などによって引き起こされてゆく。美術作品とこの装置との関連については、マルセル・デュシャンの《大ガラス》(1915-23)にこれと類似した装置の性格を読みとる研究がある。また、ルーブ・ゴールドバーグ・マシンとの類似性や影響関係を指摘することができる美術作品は、近年いくつも制作されている。フィシュリ&ヴァイスの作品『事の次第』(85-87)はその代表的な例であり、日本においても泉太郎の作品群にこうした連鎖反応装置の要素を見出すことができる。

著者: 木村覚

参考文献

  • Chain Reaction: Rube Goldberg And Contemporary Art, Ian Berry, Lawrence Raab, Linda Sherer and Rube Goldberg, Frances Young Tang Teaching Museum and Art Gallery, 2001
  • Machine-Age Comedy, Michael North, Oxford University Press, 2009

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