2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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ロサンゼルス・ルック

Los Angeles Look

1960年代中頃から70年頃にかけてアメリカの南カリフォルニアを中心に起こった、抽象的な立体作品を主体とする一動向。合成樹脂やファイバーグラスなどの工業用素材を用いて、匿名的な量産機械を(あるいは南カリフォルニアを象徴する車とサーフボードを)思わせる、光沢のある表面を特徴とする。批判交じりに「フィニッシュ・フェティッシュ(仕上げフェチ)」、「L.A.スリック(L.A.ツルツル)」と呼ばれることも。単純形態による抽象立体という点では直近もしくは同じ世代に当たるミニマリズムからの派生ともいえるが、厳格で論理的なミニマリズムと比べて明るさと(実際の重量としても)軽さを備え、ミニマリズムに対する反発の側面も持っている。この対比はアメリカの東海岸と西海岸における現われの差異と見ることもできよう。代表的な作家は、単色の樹脂でツルツルにコーティングした板を壁に立てかける作品で知られるJ・マックラケン、樹脂製のプリズム状立体のP・アレクサンダー、半透明ガラスの立方体のL・ベル、滑らかな曲面と色彩のグラデーションを見せるC・カウフマンなど。これらの作品が巨大化して空間を占有したり、視覚効果を作品単体から空間全体に展開させることで、70年頃にライト&スペース・アートと呼ばれる動向が顕在化することになる(上記の作家たちはライト&スペース・アートの作家として取り扱われることも多い)。

著者: 成相肇

参考文献

  • Los Angeles Look(ing): Process, Perception, and Popular Culture in the Art of Larry Bell, Craig Kauffman, and John McCracken

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