2019年06月15日号
次回7月1日更新予定

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ヴィデオ・パフォーマンス

Video Performance

ヴィデオは現像やプリントといったプロセスが不要で、撮影した映像を即座に上映にできるという特性を活かして、ライヴ・パフォーマンスを行なうことができる。これは従来からの映像の使い方にとどまらない、電子映像ならではの大きな可能性である。ナム・ジュン・パイクによる最初のヴィデオ・アート作品『プリペアドTV』(1963)は、映像ソース自体は一般のTV番組が流され、それをマグネットによって変調させたものだった。プリペアド・ピアノ(ピアノの弦に物をはさむなどして変調させたピアノ)に呼応したその作品名にも表われているように、パイクがヴィデオを音楽的な演奏の延長として捉えていたことは明らかだろう。また日本で最初期のヴィデオ・アート作品、例えば松本俊夫の『マグネチック・スクランブル』(1968)や安藤紘平の『オー・マイ・マザー』(1969)なども、ヴィデオ・フィードバックやヴィデオ・エフェクトを使用した一種のパフォーマンス作品であった。それらヴィデオのパフォーマンス性は、その後の舞台芸術における装置としてのリアルタイムな映像や、メディア・アート系パフォーマンス、現代ではVJ(ヴィデオ・ジョッキー)に見られるような音楽とのコラボレーションにおいても受け継がれているといえよう。

著者: 河合政之

参考文献

  • 『ヴィデオ 再帰的メディアの美学』, イヴォンヌ・シュピールマン(海老根剛監訳、柳橋大輔、遠藤浩介訳), 三元社, 2011
  • 『情報社会を知るクリティカルワーズ』, 田畑暁生編, フィルムアート社, 2004

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