2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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参加型アート

Participatory Art

観客が作品制作の過程に関わったり、内容の一部を担ったりすることによって成立するアート作品の形態。観客が創造のプロセスに関わり、共同制作者となることで、「作品を創造する作家」と「作品を享受する鑑賞者」という近代的な役割分担に対する疑問を投げかけ、人との関係性や社会的な文脈に関わる作品ができる。そのため観客の何らかのアクションによって作品が成立し、それによって生まれる予測不能なものやコミュニケーションなども重視される。代表的な作品にフェリックス・ゴンザレス=トレスの《無題(偽薬)》(1990)、代表的な作家に日常の営みをそのままアートの文脈に持ち込むリクリット・ティラヴァーニャが挙げられる。地域に根差したアート・プロジェクトでは観客の自発的な参加を重視する作品が増加の傾向にある。越後妻有アートトリエンナーレなどでは、制作過程に地元住民が加わり、作家と住民がほぼ同等にアイディアや労働力を出し合い成立する作品も見られた。類似する用語として、フルクサスやハプニング、パフォーマンスなどから派生した「リレーショナル・アート」、作品と観客の相互作用によって成立する「インタラクティヴ・アート」、創作途中の作品を公開し、観客の視線や意見を参考にしながら作品を練り上げていく「ワーク・イン・プログレス」などがある。

著者: 中山亜美

参考文献

  • 『なぜ、これがアートなの?』, アメリア・アレナス(福のり子訳), 淡交社, 1998
  • 『建築雑誌』vol.116, 「コミュニケーションの道具としてのアート」, 森司, 日本建築学会, 2001
  • 『地域の力とアートエネルギー』, 橋本敏子, 学陽書房, 1997

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