2019年06月15日号
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少女雑誌

Shojo Zasshi(Teenage Girls' Magazine)

明治末期から大正期にかけて創刊された10代の女性を対象読者とする雑誌を意味する言葉。代表的なものとしては、『少女界』(1902-12)、『少女世界』(1906-31)、『少女の友』(1908-55)、『少女画報』(1912-42)、『少女倶楽部』(1923-62)などがある。これらの雑誌は、新中間層(ホワイトカラー)の家庭の女学生を主な読者として、性的関係からの隔離、恋愛に対する憧憬、「ひらひらしたもの」や花への志向、セーラー服、時に雄々しく振る舞う芯の強さといった要素によって特徴づけられる〈少女〉の理想像を伝えるメディアとして機能した。その人気は、吉屋信子の小説や竹久夢二、高畠華宵、蕗谷虹児、中原淳一らが描くイラストによって支えられ、「少女的なるもの」のイメージを広く社会に浸透させていった。少女雑誌の表紙や口絵、そして付録には、しばしば、最先端の洋装や和装に身を包んだ少女たちの姿が描かれ、それらが、流行情報を伝えるメディアとして機能していたであろうことも付け加えておきたい。

著者: 安城寿子

参考文献

  • 『異文化としての子ども』, 本田和子, 紀伊国屋書店, 1982
  • 『少女雑誌論』, 大塚英志編, 東京書籍, 1991
  • 『初潮という切札 〈少女〉批評・序説』, 横川寿美子, JICC出版局, 1991
  • 『オトメの祈り 近代女性イメージの誕生』, 川村邦光, 紀伊國屋書店, 1993
  • 『「少女」の社会史』, 今田絵里香, 勁草書房, 2007

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