2019年06月15日号
次回7月1日更新予定

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意味作用

Signification

ある記号の表現と内容が結びつけられる過程で意味が生じるプロセスのこと。「記号学(Semiology)」の始祖であるソシュールにおいて、意味作用は「意味するもの/記号表現(シニフィアン)」と「意味されるもの/記号内容(シニフィエ)」とのあいだに生じるプロセスとして理解され、「記号論(Semiotics)」の始祖であるCh・S・パースにおいては「対象」「表象」「解釈者」のあいだに生じるプロセスとして理解される。いずれにおいても、そこで含意されているのが固定的な「意味(sense)」ではなく、動的な意味の獲得のプロセスであるという点が重要である。所与の事物や現象に対するこうした意味の付与と獲得のプロセスを文化研究の領域において展開したのがロラン・バルトであることはよく知られている。20世紀後半の記号学/記号論の成果によって切り開かれた意味作用の分析は、芸術作品のみならず、さまざまな文化的表象の背後にひそむ諸々の力学を分析するうえでの基本的かつ重要な方法となっている。

著者: 星野太

参考文献

  • 『ソシュール一般言語学講義 コンスタンタンのノート』, フェルディナン・ド・ソシュール(影浦峡、田中久美子訳), 東京大学出版会, 2007
  • 『パース著作集2 記号学』, Ch・S・パース(内田種臣編訳), 勁草書房, 1986
  • 『モードの体系 その言語表現による記号学的分析』, ロラン・バルト(佐藤信夫訳), みすず書房, 1972

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