2019年09月01日号
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新日本建築家集団(NAU)

New Architect's Union of Japan(NAU)

1946年、相次いで結成された建築運動団体が、建築界の民主化のために集結し、47年6月に結成されたのが新日本建築家集団(NAU)である。初代委員長の小泉嘉四郎をはじめ、当時の有力な若手建築家や研究者が主導的な役職に就いた。「『民主日本の建設』に建築技術者として参加する」と設立主旨を謳い、建築生産組織や建築経営組織の近代化、建築生産技術の機械工業化、伝統の正しい批判と摂取を基礎とする科学的建築理論の確立を目指した。NAUニュースの発行のほか、多くの部会がつくられ、精力的に活動を展開した。部会の活動内容としては、歴史部会と理論部会が共同で開催した浜口隆一の『ヒューマニズムの建築』をめぐる討論会や、設計部会において《全造船会館》《新日本文学会館》《八幡製鉄労働会館》の共同設計が行なわれた。会員は一時期800名に達したNAUの活動だが、50年代に入って運動は急速に弱体化し、自然崩壊してしまう。主な理由は、朝鮮戦争の勃発、レッドパージ、ビルブームなど社会情勢が変化したことにあると言われている。短命に終わったNAUだが、広汎な建築家層に社会的関心を呼び覚まし、その後のさまざまな研究活動の種をまいた。

著者: 西村唯(大阪市立大学倉方研究室)

参考文献

  • 『近代日本建築運動史』, 本多昭一, ドメス出版, 2003
  • 『建築ジャーナリズム無頼』, 宮内嘉久, 晶文社, 1994
  • 『日本の近代建築 その成立過程(下)』, 稲垣栄三, 鹿島出版会, 1979

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