2019年06月15日号
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日本工作文化連盟

Nihon Kosaku Bunka Renmei

1936年に結成された建築家と工芸関係者による団体。元新興建築家連盟の中心メンバーが、雑誌『新建築』の編集協力を行なうために再集結したのをきっかけとして、団体を結成するに至る。堀口捨己から丹下健三まで広範にわたる世代の建築家と、新たに薬師寺厚などの工芸関係者も加わり、多彩な顔ぶれとなった。ドイツ工作連盟を手本とし、建築を含む造形行為全般を「工作」と捉えることで、建築という枠組みを超えて、工芸から都市にいたるまで、多角的な視点の下で総合的に造形文化を見直すという視座をもち、共同研究、生産の指導、大衆の啓蒙などを目的とした。趣意書において、大東亜共栄圏の建設のために文化面からの活動をすることを高らかに謳っていたが、西山夘三、宮内嘉久、村松貞次郎などは、そのファッション性について批判し、反動的な存在と位置づけた。事実上、組織としての成果は雑誌『現代建築』の刊行のみで、41年に出版された後継誌『工作文化』を最後に活動を停止する。『工作文化』では、薬師寺がモダニズムの維持存続を試みると同時に脱モダニズムの兆しを予感させる内容の論考を発表しており、ポストモダンへ到達するための第一歩を踏み出していた。

著者: 西村唯(大阪市立大学倉方研究室)

参考文献

  • 『戦時下日本の建築家 アート・キッチュ・ジャパネスク』, 井上章一, 朝日選書, 1995
  • 『近代日本建築運動史』, 本多昭一, ドメス出版, 2003
  • 『10+1』No.20, 「第三日本という墓碑銘 日本工作文化連盟の視座と射程」, 矢代真己, INAX出版, 2000

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