2020年11月15日号
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東川町国際写真フェスティバル

Higashikawa International Photo Festival

1985年に「写真の町」を宣言した北海道の東川町で毎年開催されている国際写真フェスティバル。国内外の作家の活動を顕彰する「写真の町東川賞」の創設や東川町文化ギャラリーにおける展覧会の開催など写真文化を通じたまちづくりを行なってきた東川町は、2014年には「写真文化首都」を宣言している。東川賞は、自治体によって創設された国内初の写真作家賞で、現在は国内・海外作家賞をはじめ、新人作家賞、北海道在住・出身者を対象にした特別作家賞、地域に対する貢献者を対象にした飛彈野数右衛門賞が設けられている。受賞者の作品は、フェスティバル開催期間中に受賞作家展で展示された後、町に寄贈されている。毎年夏に約1カ月間開催されるフェスティバルは、国内外から多くの関係者や観光客を集め、会期中には、トークイベントや公開ポートフォリオレビューなどの各種イベントが開催されている。自治体側の担当者だけでなく、全国から集まったボランティアの手で運営されているのも特徴的だ。ボランティアには、写真や美術を学ぶ学生やアマチュア写真家などが多く参加し、彼らが作家や写真関係者らと交流できるよき機会となっている。また、新人作家のための「写真インディペンデンス展」やアマチュア写真家による「ストリートフォトギャラリー」といった各種イベントも行なわれ、1994年からは全国の高校生たちが北海道を舞台に写真を競う「写真甲子園」を開催するなど、プロ・アマを問わず幅広い層に写真文化を根付かせていく活動を継続しており、カメラ・写真関連企業からの支援も獲得している。自治体が運営するものとしては、稀有な継続性を備えたフェスティバルである。

著者: 小原真史

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