2019年08月01日号
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流線型デザイン

Streamline Design

1930年代、アメリカを中心に流行した曲線的デザイン形態。アール・デコ様式のひとつ。アール・デコとは、1910年代から30年代にかけてヨーロッパで流行した装飾様式のこと。その名称は25年にパリで開催された「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」(通称「アール・デコ博」)に由来する。アール・ヌーヴォーの植物的な曲線に代わる鉱物的な直線や、幾何学模様、ジグザグ模様、流線型などが特徴である。こうしたアール・デコ様式がアメリカに渡り、流線型デザインの名で人気を博した。その特色はスピード感やダイナミズム(力強い動き)、最先端の科学技術の表象を重視するフォルムである。元来、流線型デザインとは流体力学の理論をもとに飛行機や飛行船の空気抵抗を低減させるために考案された形態だが、次第に鉄道や自動車にも流用され、やがては優雅で新しいといったイメージで、本来の機能よりも流線型という形そのものがもてはやされることになった。当時は鉄道や自動車はもちろん、家電製品や食器に至るまであらゆる物に流線型デザインが用いられた。

著者: 金相美

参考文献

  • The Machine Age in America,1918-41,Exhibetion Catalogue, Brooklyn Museum, 1986
  • 『口紅から機関車まで─インダストリアル・デザイナーの個人的記録』, レーモンド・ローウィ(藤山愛一郎訳), 鹿島出版会, 1981
  • 『疾走のメトロポリス 速度の都市、メディアの都市』 , 永瀬唯, INAX出版, 1993

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