2019年08月01日号
次回9月2日更新予定

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環境デザイン

Environmental Design

環境デザインとは環境にまつわるデザインのことである。デザインの対象を、人間(ユーザー)との関係で眺めると、「モノ・空間系」と「コト・情報系」に二分される。前者は、対象の規模が大きくなるに従って、プロダクト(インダストリアル)、インテリア、建築、エクステリア、都市計画などが挙げられ、後者の場合、ディスプレイ、パッケージ、コミュニケーション(グラフィック)、サイン、ウェブといったものが挙げられる。このうち「環境デザイン」に該当するのは、古典的な解釈では、エクステリアや都市計画のような屋外の巨大建造物のデザインや空間設計を指す。今日的には、これらと密接に関わるディスプレイ、サイン、ひいては、野外彫刻、土木技術、照明・音響計画なども含まれる。歴史を紐解くと、産業革命の経験、モダニズムの確立などによって、古代遺跡や、文明時代の建築・庭園・記念碑とは異なる、「近代産業に供する」「科学技術の進歩に伴って出現した」人工環境が、次々とデザインの対象に加わるようになった。ダムや高速道路や宇宙ステーションなど、近代以降、人工的なものも含め日々「環境」の領域は拡大しており、今や永続的なモノであれ、エフェメラルなコトであれ、人間を「取り巻く」「五感に関わる」事象は、すべからく「環境」と見なすべきという状況を呈している。また、サスティナビリティが真摯に論じられる昨今、環境デザインは、自然環境の「保全」をもテーマとするようになった点も見逃してはならない。

著者: 橋本優子

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