2019年12月01日号
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神奈川県立近代美術館

The Museum of Modern Art, Kamakura & Hayama

1951年(すなわち、博物館法制定前)、鶴岡八幡宮の境内に設立された日本最初の公立近代美術館。館名に「近代」を冠した美術館としてはパリ、ニューヨークに次いで3番目の例で、「鎌倉近代美術館/鎌近」の名が広く浸透しており、当初は自らこの通称をポスターなどに使用していた。ル・コルビュジエの「ムンダネウム」の影響を反映した坂倉準三設計による本館は近代建築としての評価も高い。初代副館長・二代目館長(1965-1981)の土方定一の強力なリーダーシップのもと、所蔵品をほとんど持たず年4〜5回の企画展を主軸に運営するスタイルや、同時代の美術に積極的に目を向ける実験的な姿勢で、日本の近代美術館のパイオニアとしてきわめて大きな役割を果たした。企画を支える充実した研究体制に定評があり、高橋由一、萬鉄五郎、佐伯祐三、村山槐多、松本竣介など鎌近の発掘、研究によって美術史の位置付けを決定付けられた作家は少なくない。66年に収蔵庫と常設展示機能を持った新館(坂倉準三設計)を増築、81年には同じ鎌倉に大高正人設計による別館を建設。2003年には(株)佐藤総合計画の設計による葉山館が開館し、鎌倉館は2016年1月末をもって借地契約満了に伴い閉館。以降は葉山館と鎌倉別館の二館体制となった。

著者: 成相肇

参考文献

  • 『神奈川県立近代美術館30年の歩み』, , 神奈川県立近代美術館, , 1981
  • 『日本近代洋画と神奈川県立近代美術館』, , 朝日新聞社編, 朝日新聞社, 1983
  • 『近代日本美術家列伝』, , 神奈川県立近代美術館編著, 美術出版社, 1999
  • 『小さな箱 鎌倉近代美術館の50年 1951-2001』, , 神奈川県立近代美術館編, 求龍堂, 2001
  • 『その年もまた 鎌倉近代美術館をめぐる人々』, , 酒井忠康, かまくら春秋社, 2004

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