2019年08月01日号
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色相

Hue

色の三属性(色相・明度・彩度)のひとつで、人間の目に感じられる波長の光を、赤、青、黄、緑といったようにそれぞれ特徴づけたり、区別するときに使う色みのこと。色みがあるものを有彩色と呼び、白、黒、灰色は彩度と色相を持たないため無彩色と呼ぶ。光は電磁波の一種で、人間の目が感知できる範囲の波長(0.00038-0.00076ミリメートル)の光を可視光と呼び、その波長の長さによって色みは変化する。波長が長い光を赤と感じ、短くなるにつれ橙、黄、緑、青、紫と連続的に変化するように知覚される。物理学では、赤・緑・青の範囲にある色光を混ぜると白色光ができることから、この三つを光の三原色としている(ヤング-ヘルムホルツの三色説)。19世紀にフランスの王立ゴブラン織製作所染色研究部門の監督であった化学者シュヴルールは「色相とは、有彩色における色合いや色みのこと」と定義し、たとえわずかな量でも他の有彩色が混色されると変化してしまう、と著書に記している。ドイツの心理学者ヘリングは、それぞれ共通点がない青・緑・黄・赤の色相を四原色とし、それぞれの反対色が残像(補色残像)を生みだすことであらゆる色を認識できるとしている(ヘリングの反対色説)。色相それぞれの違いは徐々に変化する図(色相環)として表わすことができる。しかしいまだ色について解明されきれておらず、その認識は感覚に依るところも大きい。色それぞれの違いは相対的であり、境界を確定することは難しい。

著者: 藤田千彩

参考文献

  • 『シュブルール 色彩の調和と配色のすべて』, M・E・シュブルール(佐藤邦夫訳), 青娥書房, 2009
  • 『色彩学概説』, 千々岩英彰, 東京大学出版会, 2001
  • 『色彩科学事典』, 日本色彩学会, 朝倉書店, 1991
  • 『色彩論の基本法則』, ハラルド・キュッパース(澤田俊一訳), 中央公論美術出版, 1997

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