2019年10月15日号
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T型フォード

Ford Model T

1908年から27年にかけて、アメリカのフォード社が合理的な製造システムを用いて量産を行ない、合計1500万台を売り上げ、大衆に人気を博した自動車。ヘンリー・フォードは、03年にフォード・モーター社を起こす。小型車の「A型」を手始めに、量産を視野に入れつつ、高出力エンジンを備え性能を重視した本格的な自動車製造に向けて改良を重ねていく。フォードは08年に、軽量で機能的な「T型」を発表。価格を抑えた量産体制を構築するためT型のみの型式生産に統一、工程を分担作業化・パーツと機械と工具の標準化を図ったうえ、安全性を徹底した。13年にはベルトコンベヤ式の流れ作業を導入、これが後にフォーディズムと呼ばれることになる、能率的な製造システムである。さらにフォードは、テイラー主義の理論を現場に取り入れた。11年、フレデリック・テイラーは『科学的管理法』で、製造システムを標準化することによって、より短い時間でより多くの作業をこなすことができると唱え、生産現場の効率的運営に関する理論を著していた。T型フォードの生産によって成し遂げられた、効率性と利潤を重視した近代的な量産方式は、20世紀の社会に大きな影響を与えた。

著者: 竹内有子

参考文献

  • 『フォード 自動車王国を築いた一族』, レイシー・ロバート(小菅正夫訳), 新潮文庫, 1989
  • 『科学的管理法』, フレデリック・テイラー(上野陽一訳), 産能大学出版部, 1969

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