2019年12月01日号
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YBAs(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)

YBAs

Young British Artistsの略称。1990年代の英国で頭角を現わしたアーティストの一群を指す。その表現媒体は絵画、彫刻、インスタレーションと多岐にわたり、それぞれの作品をまとめあげる特定の傾向は存在しない。むしろYBAsの作家は、その大半が80年代後半に英国ゴールドスミス・カレッジを卒業したアーティストであったこと、ロンドン東部の空き倉庫を用いて自ら企画展示を行なった点などにその特色がある。ダミアン・ハーストの主導による88年の「フリーズ」展をその端緒とし、90年には「イースト・カントリー・ヤード・ショー」「モダン・メディスン」展などが開催されている。その後、彼らはコレクターであるチャールズ・サーチの後援により世界的な美術市場の中心に躍り出ることになる。YBAsの作家たちは92年から93年にかけての「ニュー・コンテンポラリーズ」「ニュー・ブリティッシュ・サマータイム」展などを経て国内外での名声を確立するとともに、高額で取引されるその作品群によって当時停滞傾向にあった英国の美術市場を大いに活性化させた。90年代から00年代にかけてはターナー賞をYBAsの作家が独占するなど、後代にもたらした影響力はきわめて大きい。他方、動物の剥製を用いたハーストの作品に代表されるその過激かつ露悪的な傾向は、しばしば批判の対象ともなっている。ハースト以外の代表的な作家として、レイチェル・ホワイトリード、トレイシー・エミン、ダグラス・ゴードン、クリス・オフィリらがいる。

著者: 星野太

参考文献

  • Sensation: Young British Artists from the Saatchi Collection, Thames & Hudson, 1997
  • Lucky Kunst: The Rise and Fall of Young British Art, Gregor Muir, Aurum Press, 2009

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