2019年08月01日号
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f/64

f/64

1932年にウィラード・ヴァン・ダイクの呼びかけに応じて、アンセル・アダムズやエドワード・ウェストン、イモージェン・カニンハムといったカリフォルニアの8人の若手写真家たちが結成したグループ。グループ名は大型カメラのレンズの最小絞りを表わす用語から採られており、この絞りに設定すると画面の隅々にまでピントが合うシャープな画像となる。当時流行したピクトリアリズム(絵画主義)への対抗意識から、「ストレート写真」の美学を追求、ドイツの「ノイエ・ザッハリヒカイト(新即物主義)」の影響のもと、画像の鮮鋭性というものに写真の価値を置いた。中心人物であったアンセル・アダムズは光の状態を最大限に印画紙に反映させるために、写真の露出からネガの濃度、プリントまでをトータルに数値化する「ゾーン・システム」と呼ばれる理論を考案し、アメリカ西部の雄大な自然風景を諧調豊かな美しいプリントに焼き付けた。「f/64」グループの特徴としては大型フォーマットを使用すること、トリミングやマニピュレーションを回避すること、ディテールの鮮鋭さを追求することなどが挙げられる。グループは35年に解散。

著者: 小原真史

参考文献

  • 『写真の歴史 表現の変遷をたどる』, , イアン・ジェフリー(伊藤俊治、石井康史訳), 岩波書店, 1987
  • 『ヌード写真の展開』, , 二階堂充、天野太郎、倉石信乃編, 有隣堂, 1995
  • 『アンセル・アダムズの作例集』, , アンセル・アダムズ(梅沢篤之介訳), 岩崎美術社, 1996

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