バックナンバー
2019年09月15日号のバックナンバー
フォーカス
「日本」という想像上の化け物を越えて──流動性を増すアジアの舞台芸術
[2019年09月15日号(藤原ちから)]
近年、アジア間の国境を跨ぐかたちでの共同制作やアーティスト・イン・レジデンスなどが盛んに行なわれ、トランスナショナル化が進むパフォーミングアーツの現場。そういった状況に、日本に拠点をもつアーティストや観客たちはどう向き合っている(いく)のだろうか。国内外の各地を移動しながら、批評家・アーティストとして活動する藤原ちから氏にご寄稿いただいた。(編集部)
キュレーターズノート
地域を象徴するものはなにか──あいちトリエンナーレ2019
[2019年09月15日号(能勢陽子)]
あいちトリエンナーレの開催4回目にして、豊田市が会場のひとつになった。筆者は普段豊田市美術館の学芸員をしているが、今回はあいちトリエンナーレのキュレーターのひとりを兼任している。参加作家は、芸術監督やほかのキュレーターとのミーティングの上で選んでいるから、豊田エリアの作家は私ひとりで決めたわけではないが、この地の学芸員をしてきた者の視点から、今回は豊田エリアに絞ってあいちトリエンナーレ2019を紹介することにする。
過去と未来、不確かな情報についての考察
──YCAMバイオ・リサーチとcontact Gonzoがとりくむ身体表現(第2報)
[2019年09月15日号(津田和俊/吉﨑和彦)]
山口情報芸術センター[YCAM]では現在、YCAMバイオ・リサーチとcontact Gonzoが10月の展覧会に向けて作品制作を進めている。YCAMバイオ・リサーチの紹介とコラボレーションの背景について書いた前号に続き、今号では、作品制作のためにこれまで行なってきたリサーチの様子をレポートする。
トピックス
第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会2019 開催
[2019年09月15日号(artscape編集部)]
9月1日〜7日まで、第25回ICOM(International Council of Museums:国際博物館会議)京都大会2019が国立京都国際会館で開催された。ICOMは1946年にミュージアムの進歩発展を目的に創設された、世界で最大唯一の国際的非政府機関。現在、138の国と地域、3,009の博物館、44,500人の専門家が参加している。artscapeでは、3回にわたって本大会をリポートする。(artscape編集部)
デジタルアーカイブスタディ
美術の著作権2019──データベース・アーカイブ・美術館
[2019年09月15日号(甲野正道)]
2019年1月に著作権法の改正が施行されました。また2018年末にはTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が発効し、著作権の有効期限が著作者の死後50年から70年に延期されるなど、著作権法の変更が行なわれています。デジタルアーカイブを構築、運用するうえでもこれら著作権に対処して進めていかなければなりません。現在の美術著作権、特にインターネットを通じた美術著作権において注意するべき点を、甲野正道(こうの・まさみち)氏にご執筆いただきました。甲野氏は、『現場で使える 美術著作権ガイド2019』(全国美術館会議編、美術出版社、2019)の著者であり、文化庁長官官房著作権課長や国立西洋美術館副館長を歴任され、現在は大阪工業大学で特任教授を務められています。デジタル社会に対応した美術に関わる著作権を確認しておきたいと思います。(artscape編集部)