今度はほんとに最後の投稿です。
MACとしては3月に下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施し、オープニングにはACACに滞在中だった梅田さんにもライブでパフォーマンスを披露していただきました。また、僕個人としては2月4日と3月11日に秋田でトークを、3月18日には金沢でレクチャーなどさせていただきました。
MACとしては3月に下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施し、オープニングにはACACに滞在中だった梅田さんにもライブでパフォーマンスを披露していただきました。また、僕個人としては2月4日と3月11日に秋田でトークを、3月18日には金沢でレクチャーなどさせていただきました。
秋田ではココラボラトリーさんというギャラリー&デザインオフィス、石田珈琲店さんという喫茶店、まど枠さんという書店、ウェディングドレス製作のトワル ruiさん、そしてココラボラトリー主宰の笹尾千草さんのスペースproject room
sasaoさんなどが入ったセルフリノベーションによる素敵なビルでのThe art
conferenceというトークイベントに2ヶ月連続で呼んでいただきました。
最初は2月4日で、水戸芸術館の高橋瑞木さんと二人でトーク。 「今日のオルタナティブ -外からの視座と内の視座-」というテーマでした。ちょうど水戸芸でヨーゼフ・ボイス展を終了したばかりの高橋さんはボイスとの絡みでオルタナティブについて、僕はMACやこのブログで紹介してきた様々な活動を見せつつ、現在各地で起こっていることや、地方や地域という枠組ではなく個人のダイレクトなネット ワークでできてくる場や空間の面白さについてのお話をしました。
3月11日にも同じくThe art conferenceにお招きいただいたのですが、このときは下道基行トーク「見えない風景」のゲストで、山口MAC住人でYCAMの会田大也くんと僕も参戦するという感じでした。山口と東京と青森に住む人間が秋田で集合してトークをするっていうのはなんか面白かったです。また、青森で制作したあとに秋田でトークという流れができるのはいいなと思います。逆の流れが起こってもおもしろいですし。トークの様子は下記The art conferenceでの投稿記事に詳しくレポートされています。
>>0311 - 下道基行「見えない風景」
↑ココラボラトリーのレンタルスペース
↑書籍販売まど枠さんです。
↑笹尾さんのproject room sasao
↑2月4日の模様です。
↑3月11日のトークです。
秋田は気配り上手な素敵な女性たちが中心になって(もちろん男性もいます)、本当に自分たちのちからで少しずつ文化を浸透させていく感じがとてもよかったで す。また食事とお酒がとてもおいしくて温泉もあって、色んなアーティストが滞在したがっているのも納得がいきます。4月末から5月にかけてproject room sasaoでは写真家の津田直さんによる個展を開催するそうです。
秋田本当にいい場所なんで、皆さん是非行ってみて下さい。おすすめです。
また、3月18日には金沢のCAAKさんでもレクチャーをさせていただきました。CAAKはContemporary Art & Architecture Kanazawaの略称で、建築家やアーティスト、キュレーターの6名がボードメンバーとなって、約20人の学生スタッフも加わり運営されてます。CAAKメ ンバーで金沢21世紀美術館のキュレーターでもある鷲田めるろさんの紹介で、僕は今回お邪魔したのですが、金沢は人のネットワークがとても印象的でした。 CAAKメンバーの方が大学に関わっていることもあって熱心な学生もすごく多いし、21世紀美術館のプロジェクトに関わったことによりそのまま金沢に移住してしまった人などもいたりして、おもしろいつながりで構築された場所でした。金沢はん伝統工芸があって食べ物もおいしいし、風景も情緒があって、温泉もあって、夜も活気があって、街としてのポテンシャルもすごく高い場所なんですよね。
レクチャーについては以下のCAAK webの記事をご参照ください。
CAAK Lecture 30 服部浩之
↑CAAK事務局がある寺町の町家です。
↑レクチャーの様子です。総計すると30人近くいらっしゃったのではと思います。
↑宿泊させていただいた町家です。こちらアトリエワンさんがリノベーションされたそうです。
CAAKは結構な数の人が関わっていることもあって、「いかに運営(継続)するか」ということもちゃんと考えているなという感じがしました。もちろん自分たちがやりたいことを続けるためとか、生活する街を楽しめるようによい場所にしたいという思いがモチベーションの源泉にあると思うのですが、それが動機でメンバーが入れ替わっても継続できるようなシステムが成立し、学生が学校以外でも学べる場という雰囲気もあって、そのあたりがいいなあと思いました。MACは「運営しない」ことが基本なので、一見逆方向のベクトルを目指しているように見えるのですが、自分たちが面白いと思うことを実践するための場という意味ではすごく共通する部分があるなと思っています。
いずれにしても、CAAKの活動にはすごく刺激を受けたし、色んな人に出会えてよかったです。CAAKのみなさん、どうもありがとうございました。
ちなみにCAAKはレジデンスプロジェクトも実施されているので、興味のあるアーティストの方はCAAK事務局までお問い合わせください。
そして青森のMACはというと。。。
3月7日から3月28日まで下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施しました。概要は以下です。
ライダーハウスは北海道を旅するライダー(バイク乗り)たちのための簡易な宿泊小屋です。多くのライダーは陸路で本州の最北端である青森に到達し、ここから フェリーに乗って北海道へと降り立ちます。ホテル山上というライダーハウスとは異なるけれどかなり特異な宿泊施設を拠点とするMACで、そんなRIDER HOUSEを巡る展覧会を実施します。
"北海道で見つけた旅小屋ライダーハウス。ここはライダーだけでなく多くの旅人たちが集まり、独特 のルール、そして奇妙なスペースが存在している。北海道で誕生したこの旅文化をルポし、地元の人々によって厚意で間貸しされた(無料の場所も多い)旅空 間、そして旅する人々を中心に撮りためている。"
下道基行websiteより
展示は四つ切りサイズの写真20点弱をインスタレー ションとして構成しています。スナップとかっちり撮った写真の中間的なもので、これは5年ほど前に彼が『戦争のかたち』の取材旅行をしていた際に実際に泊まったライダーハウスや出会った人々を撮影したものです。ロードムービー的な流れのある展示はなかなか面白いです。
オープニングには多くの方にご来場いただき、梅田哲也くんによるパフォーマンスもすごくよくてほんとうにいい時間となりました。今回は青森の人が結構きてくれたのもうれしかったです。
↑オープン直前に展示を完成させた下道氏。
↑ライブ準備中の梅田氏
↑オープニングライブ直線のお客さん。20人以上入ってMACはすし詰め状態でした。それにしてもほんとにいいライブだったので、近々ウェブでアップします。
↑夜になるとこんな感じです。
実はMACでこういう展覧会をやるのはほとんどはじめてで、基本的にはもっと制作というかライブ的なイベントがベースなんですよね。つまり作品だけでなく て、人がいて成立する場所なんですね。誰か魅力的な人がなにか実現したいことがあって、それを実践する場であったりつながりをつくっていくプラットフォー ムというか、どんな様態にでも変化しうる「ゆるい受け皿」というのがMACなのかもしれません。
なので、これからも普通にやろうとしたら実現しないかもしれないけれど面白いプロジェクトなどを実現していく場としてMACが展開していくというのは、ひとつの方向性としてありかな思います。いずれにしてもあまり決めこむことなく、ある程度状況にまかせていこうかと思います。
MACブログで今後もちょくちょく情報は公開していくので、こちらもご確認下さい。
http://aomorimac.exblog.jp/
ちなみにMACに関わってくれた方々による紹介ファイルを下記からダウンロードいただけますので、ご興味を持たれた方はアクセスしてみて下さい。
mac presen3.pdf
ということで、そろそろ締めようかと思います。
ブ ログというフォーマットで取材してレポートを公開するっていうのは結構難しかったけど、僕にとってすごくいい経験になりました。こういう機会を与えてくれ たartscape編集部にはとても感謝しています。ありがとうございました。引き続きまた別のかたちでどうぞよろしくお願いします。
それから、なんといってもこの半年の間にちらっとでもこのブログを読んでくれた方、本当にありがとうございます。青森や山口をはじめ各地の素敵な場所に是非実際に行ってみてください!
僕は最近海外にはあまり出て行ってなかったのですが、そろそろ再び色々行こうかなと思っています。
それではまたどこかで!
最初は2月4日で、水戸芸術館の高橋瑞木さんと二人でトーク。 「今日のオルタナティブ -外からの視座と内の視座-」というテーマでした。ちょうど水戸芸でヨーゼフ・ボイス展を終了したばかりの高橋さんはボイスとの絡みでオルタナティブについて、僕はMACやこのブログで紹介してきた様々な活動を見せつつ、現在各地で起こっていることや、地方や地域という枠組ではなく個人のダイレクトなネット ワークでできてくる場や空間の面白さについてのお話をしました。
3月11日にも同じくThe art conferenceにお招きいただいたのですが、このときは下道基行トーク「見えない風景」のゲストで、山口MAC住人でYCAMの会田大也くんと僕も参戦するという感じでした。山口と東京と青森に住む人間が秋田で集合してトークをするっていうのはなんか面白かったです。また、青森で制作したあとに秋田でトークという流れができるのはいいなと思います。逆の流れが起こってもおもしろいですし。トークの様子は下記The art conferenceでの投稿記事に詳しくレポートされています。
>>0311 - 下道基行「見えない風景」
↑ココラボラトリーのレンタルスペース
↑書籍販売まど枠さんです。
↑笹尾さんのproject room sasao
↑2月4日の模様です。
↑3月11日のトークです。
秋田は気配り上手な素敵な女性たちが中心になって(もちろん男性もいます)、本当に自分たちのちからで少しずつ文化を浸透させていく感じがとてもよかったで す。また食事とお酒がとてもおいしくて温泉もあって、色んなアーティストが滞在したがっているのも納得がいきます。4月末から5月にかけてproject room sasaoでは写真家の津田直さんによる個展を開催するそうです。
秋田本当にいい場所なんで、皆さん是非行ってみて下さい。おすすめです。
また、3月18日には金沢のCAAKさんでもレクチャーをさせていただきました。CAAKはContemporary Art & Architecture Kanazawaの略称で、建築家やアーティスト、キュレーターの6名がボードメンバーとなって、約20人の学生スタッフも加わり運営されてます。CAAKメ ンバーで金沢21世紀美術館のキュレーターでもある鷲田めるろさんの紹介で、僕は今回お邪魔したのですが、金沢は人のネットワークがとても印象的でした。 CAAKメンバーの方が大学に関わっていることもあって熱心な学生もすごく多いし、21世紀美術館のプロジェクトに関わったことによりそのまま金沢に移住してしまった人などもいたりして、おもしろいつながりで構築された場所でした。金沢はん伝統工芸があって食べ物もおいしいし、風景も情緒があって、温泉もあって、夜も活気があって、街としてのポテンシャルもすごく高い場所なんですよね。
レクチャーについては以下のCAAK webの記事をご参照ください。
CAAK Lecture 30 服部浩之
↑CAAK事務局がある寺町の町家です。
↑レクチャーの様子です。総計すると30人近くいらっしゃったのではと思います。
↑宿泊させていただいた町家です。こちらアトリエワンさんがリノベーションされたそうです。
CAAKは結構な数の人が関わっていることもあって、「いかに運営(継続)するか」ということもちゃんと考えているなという感じがしました。もちろん自分たちがやりたいことを続けるためとか、生活する街を楽しめるようによい場所にしたいという思いがモチベーションの源泉にあると思うのですが、それが動機でメンバーが入れ替わっても継続できるようなシステムが成立し、学生が学校以外でも学べる場という雰囲気もあって、そのあたりがいいなあと思いました。MACは「運営しない」ことが基本なので、一見逆方向のベクトルを目指しているように見えるのですが、自分たちが面白いと思うことを実践するための場という意味ではすごく共通する部分があるなと思っています。
いずれにしても、CAAKの活動にはすごく刺激を受けたし、色んな人に出会えてよかったです。CAAKのみなさん、どうもありがとうございました。
ちなみにCAAKはレジデンスプロジェクトも実施されているので、興味のあるアーティストの方はCAAK事務局までお問い合わせください。
そして青森のMACはというと。。。
3月7日から3月28日まで下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施しました。概要は以下です。
ライダーハウスは北海道を旅するライダー(バイク乗り)たちのための簡易な宿泊小屋です。多くのライダーは陸路で本州の最北端である青森に到達し、ここから フェリーに乗って北海道へと降り立ちます。ホテル山上というライダーハウスとは異なるけれどかなり特異な宿泊施設を拠点とするMACで、そんなRIDER HOUSEを巡る展覧会を実施します。
"北海道で見つけた旅小屋ライダーハウス。ここはライダーだけでなく多くの旅人たちが集まり、独特 のルール、そして奇妙なスペースが存在している。北海道で誕生したこの旅文化をルポし、地元の人々によって厚意で間貸しされた(無料の場所も多い)旅空 間、そして旅する人々を中心に撮りためている。"
下道基行websiteより
展示は四つ切りサイズの写真20点弱をインスタレー ションとして構成しています。スナップとかっちり撮った写真の中間的なもので、これは5年ほど前に彼が『戦争のかたち』の取材旅行をしていた際に実際に泊まったライダーハウスや出会った人々を撮影したものです。ロードムービー的な流れのある展示はなかなか面白いです。
オープニングには多くの方にご来場いただき、梅田哲也くんによるパフォーマンスもすごくよくてほんとうにいい時間となりました。今回は青森の人が結構きてくれたのもうれしかったです。
↑オープン直前に展示を完成させた下道氏。
↑ライブ準備中の梅田氏
↑オープニングライブ直線のお客さん。20人以上入ってMACはすし詰め状態でした。それにしてもほんとにいいライブだったので、近々ウェブでアップします。
↑夜になるとこんな感じです。
実はMACでこういう展覧会をやるのはほとんどはじめてで、基本的にはもっと制作というかライブ的なイベントがベースなんですよね。つまり作品だけでなく て、人がいて成立する場所なんですね。誰か魅力的な人がなにか実現したいことがあって、それを実践する場であったりつながりをつくっていくプラットフォー ムというか、どんな様態にでも変化しうる「ゆるい受け皿」というのがMACなのかもしれません。
なので、これからも普通にやろうとしたら実現しないかもしれないけれど面白いプロジェクトなどを実現していく場としてMACが展開していくというのは、ひとつの方向性としてありかな思います。いずれにしてもあまり決めこむことなく、ある程度状況にまかせていこうかと思います。
MACブログで今後もちょくちょく情報は公開していくので、こちらもご確認下さい。
http://aomorimac.exblog.jp/
ちなみにMACに関わってくれた方々による紹介ファイルを下記からダウンロードいただけますので、ご興味を持たれた方はアクセスしてみて下さい。
mac presen3.pdf
ということで、そろそろ締めようかと思います。
ブ ログというフォーマットで取材してレポートを公開するっていうのは結構難しかったけど、僕にとってすごくいい経験になりました。こういう機会を与えてくれ たartscape編集部にはとても感謝しています。ありがとうございました。引き続きまた別のかたちでどうぞよろしくお願いします。
それから、なんといってもこの半年の間にちらっとでもこのブログを読んでくれた方、本当にありがとうございます。青森や山口をはじめ各地の素敵な場所に是非実際に行ってみてください!
僕は最近海外にはあまり出て行ってなかったのですが、そろそろ再び色々行こうかなと思っています。
それではまたどこかで!