様々な素材に手仕事を加えて生み出された工芸品は、日常の生活に潤いをもたらし、信仰の場や宴の場といった特別な場に、厳かさや華やかさをそえてきました。本展では、館蔵の日本の工芸品より、やきもの、漆工品、金工品、染織品、ガラスをとりあげ、時代ごとに展示します。
飛鳥・奈良時代には中国・唐の文化の影響が色濃くみられ、平安時代には日本らしい好みが明瞭にあらわれてきます。鎌倉・室町時代には文化の担い手が貴族だけでなく、武家や庶民にも広がっていき、桃山・江戸時代にはさらに幅広い層が様々な工芸品を用いるようになり、高度な技術を駆使した洗練されたものから素朴な魅力のあるものまで、様々な工芸品が生み出されました。また、室町時代後期から江戸時代には、茶の湯の文化も日本の工芸品の展開と深く結びついています。日本の工芸品をめぐる文化や美意識、技術の変遷にご注目ください。