釧雲泉(くしろ うんせん)(1759-1811)は、島原(長崎県)に生まれ、各地を旅し、出雲崎(新潟県)で没した放浪の画人です。1791年から1800年頃まで岡山で制作した作品が伝わります。みずみずしい筆で山水を描き、気韻のある画面を作りました。
料理や洗濯は自ら行う潔癖であり、俗人には口もきかない頑固な人柄でした。作画よりも酒に酔い、茶を煎じ、釣りや囲碁に没頭したといいます。自由で高踏的な振る舞いによっても、周囲から一目置かれました。
本展は、岡山滞在時期を中心に、初公開作品を含む約30点を展観します。「蘭亭曲水琴棋書画図屏風」(雲仙市教育委員会蔵)や「山水図屏風」(1798年、林原美術館蔵)などの大画面作、菅茶山や長町竹石ら中四国の文人との交友がわかる画、筆力表れる四君子図を通じて、雲泉の姿に迫ります。