2019年02月15日号
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『ジャップ』

Zyappu

1994年に創刊され99年まで季刊で発行されていたファッション雑誌。写真家でもあった編集長の伊島薫が、既存のファッション雑誌が「服装情報誌」となっていることに対して不満を持っていたことが創刊のきっかけとなった。「私の考えるファッション雑誌とは私たちの日常生活を冒険と創造性に満ちたものにしたいという理想の追求と実験の場で」あるという伊島の言葉通り、有名ブランド服を着た死体を演ずる女優たちを撮影した「連続女優殺人事件」シリーズ、平川武治のファッション批評など、実験的な写真や既存の雑誌には掲載されにくい文章などが積極的に取り上げられた。アートディレクターを2号ごとに変えるなど、内容だけでなく、エディトリアル・デザインの面でもさまざまな試みがなされた。なかでも創刊当初から文字の扱い方には特に意識が向けられ、情報を伝達するものとして誌面上に混在する漢字やひらがな、カタカナやアルファベットをいかにデザインとして組み込むかという課題にも取り組んでいた。そして、11号(1996年冬号)からはローマ字表記が誌面上の一部で採用され、誌名も『Zyappu』となり、さらに14号以降は、広告や書誌情報を除く誌面上のすべての日本語の文章がローマ字で表記されることとなった。21号まで発行されたが、99年に出版元である光琳社出版の倒産に伴い休刊となった。

著者: 工藤雅人

参考文献

  • 『朝日新聞』1994年1月26日朝刊, 「ライフスタイルに根差した生活文化を 『ジャップ』創刊」
  • 『毎日新聞』1996年2月2日夕刊, 「人気じわり“ディープ”な雑誌 取材力と労力勝負 個人情報、投稿、ギャンブル…」
  • 『日本経済新聞』1997年7月21日朝刊, 「ニホンゴキトク(2)漢字に国際化の壁、ネット社会で孤立も(2020年からの警鐘)」

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