2019年03月15日号
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『プロヴォーク』

provoke

中平卓馬、高梨豊、多木浩二、岡田隆彦によって1968年に創刊された写真同人誌。雑誌のサブタイトルに「思想のための挑発的資料」と題されているように、写真家たちによる単なる同人誌であるだけではなく、政治や革命の季節である60年代末の思想状況を色濃く反映した雑誌である。2号からは森山大道が同人に参加したが、雑誌としては69年の8月に刊行された3号、および、70年に刊行された総括的書籍『まずたしからしさの世界をすてろ』(中平・多木編、田畑書店)の刊行で、その活動は終結した。掲載された写真のスタイルは、しばしば「アレ、ブレ、ボケ」と称されるような極めて不鮮明かつ攻撃的なイメージを持つものであり、特に中平や森山の写真は、後に多くのエピゴーネンを生むことになる。また、中平、多木、岡田によって書かれた批評的テクストも掲載され、いわゆる写真批評にとどまらず、芸術や文化全般、さらには政治や思想までをも射程に入れた批評が、誌上で展開されることになった。

著者: 土屋誠一

参考文献

  • 『中平卓馬 原点復帰─横浜』, オシリス, 2003
  • 「光の狩人 森山大道1965-2003」展カタログ, 島根県立美術館, 2003
  • 『déjà vu 』(第14号) 「プロヴォーク』の時代」 , フォトプラネット, 1993
  • The Japanese Box, Steidl, 2001

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