2017年11月15日号
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ライト・アート

Light Art

人工的な光や電気を使用した芸術作品の総称。20世紀初頭のバウハウスで、光による空間表現が行なわれはじめた。外側から当てられた光をガラスや金属板の面が反射しながら各部分が回転するL・モホイ=ナジの《ライト・スペース・モデュレータ》(1922-30)などがその一例である。揺れ動く光の表象は、静止した状態から作品を解放して時間・空間双方の流動的な次元へと展開するものであり、ゆえに光を使った芸術は、同作品の「キネティック」な性質と関係するものであると同時に、周囲の空間的な環境とも結びつく。同様に、1951年にミラノで行なわれたL・フォンタナのネオン管を使ったインスタレーションは、彼の空間的な位相への関心と切り離すことができないものだった。そのほかにも田中敦子の《エレクトリック・ドレス》(1956)などの実践を挟みつつ、60年代以降には光を主要な素材とした作品が顕著に現われ、アメリカとヨーロッパでは、ライト・アートを主題とした展覧会も複数企画された。この時期に、ミニマリズムが提起した作品が置かれる状況への関心の高まり、テクノロジーの導入や彫刻作品の素材の拡張などと同期して、D・フレイヴィン、B・ナウマン、M・メルツら多くの作家が蛍光灯やネオン管を使用した作品を制作している。また、鑑賞者の知覚経験を主要な主題とするJ・タレルやO・エリアソンも、光の現象を取り入れた作品制作を行なう。

著者: 沢山遼

参考文献

  • the art of light, , László Moholy-Nagy, La Fabrica Editorial, 2010
  • James Turrell, , , Solomon R Guggenheim Museum, 2013
  • Michael Govan and Tiffany Bell,Dan Flavin: A retrospective, , , Dia Art Foundation, 2004
  • Studio Olafur Eliasson: an encyclopedia, , , Taschen, 2008

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