村田真/原久子 |
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2/3-2/8 |
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プロジェクト・ザ・プロジェクターズ
1/28〜2/5 横浜市旧関東財務局[神奈川] |
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芸大先端芸術表現学科の卒業制作展と大学院の修了制作展。先端はメディアを選ばないだけに、発想の斬新さやコンセプトの強靱さがモノをいう。また、それだけに、紙一重でアートかゴミかに分かれもする。いくつか目に止まった作品がありました。会田誠やジェフ・クーンズらの作品画像をウェブサイトからダウンロードし、作者の承諾書もあわせて展示した平野明日佳、1行ずつ文章を書いた紙片を何千枚も窓際に貼りつけ、ペラペラマンガみたいに読ませる二村道生、屋上に「祝」の電飾看板を掲げた福永いつか、BankARTの「食と現代美術」にはぴったりの『口腔芸術論』を著した中山春奈、レンガをキャンヴァスに見立てた山川留美(川俣賞を受賞したが、カタログに記載がないので卒業生ではないのか)。いちばん感心したのは、川路あずさの《tape
the tape》。透明ビニールテープを編んでカーテンのようにし、小さな部屋の窓際に吊るしただけのインスタレーションなのだが、ドアを開けると気圧の影響でカーテンが窓の外に吸い出される。偶然かなとも思ったが、何度やってもそうなる。ただそれだけなのだが、なんともいえずおかしい。勝手に村田真賞だ。
[2月3日(金) 村田真] |
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東京―ベルリン ベルリン―東京展
1/28〜5/7 森美術館[東京] |
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ポンピドゥー・センターが開館当初やっていた2都市展の真似っこか。「パリ―ベルリン」はあったけど、「パリ―東京」はなかったもんなあ。しかし、ここには西欧の都市同士では見られない比較のおもしろさがある。たとえば19世紀後半の都市風景は、東京ではまだ浮世絵で描かれることが多かったのに、ベルリンでは印象派が台頭し始めていたとか、その後はベルリンから東京へとほとんど一方的に影響が伝わったのに、見たところ作品は大差ないとか。圧倒的なボリュームもさることながら、いろいろ考えさせられる展覧会だ。
[2月3日(金) 村田真] |
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ドイツ・デザイン展
1/28〜3/12 森アーツセンターギャラリー[東京] |
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上記展のついでに見た。悪いけど興味ないなあ。
[2月3日(金) 村田真] |
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生誕100年記念 前田藤四郎 展──"版"に刻まれた昭和モダニズム
1/21〜3/21 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室[大阪] |
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前田藤四郎《空中曲技》
1930年頃 リノカット,紙
大阪市立近代美術館建設準備室蔵 |
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昭和を生きた前田藤四郎は、版画の技法を柔軟に理解し、独創的な構図や、手法を極めていった。運良く、学芸員のギャラリートークの時間にぶつかっていたので、裏話的なことなどいろいろ聞けて2倍楽しんだ。新聞の挿絵ほか、雑誌の表紙などグラフィックデザイン的な仕事も数多い。大胆でモダンな構図を得意としたが、仕事は実に緻密である。厚紙を版にした作品に、鳥肌が立つほど感銘。
[2月5日(月) 原久子] |
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「フォークとキャンバス」 お食べなさいな、この絵にこの絵
2/3,4,5 gallery Kart[大阪] |
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居城純子が朝田直子に出したケーキの「注文書」は、うさぎが森の貨幣である葉っぱと木の実をさしだしたオブジェ。このオーダーに答えてオリジナルレシピで作ったケーキが、居城の作品が展示される会場で出された。目も舌も幸せな気分。見た目と違って軽い口触りで、甘さも控えめで、もうひとつ注文したいところでした。
[2月5日(月) 原久子] |
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oil on paper
──赤松玉女・菊池友希・増田妃早子・三村逸子・渡辺智子
2/6〜11 ギャラリー白[大阪] |
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そのタイトルのごとく、紙に油彩で描いた作品が並ぶ。それ以外の共通点は出品作家全員が女性ということだけ。菊池さんが30代である他は60年前後に誕生した40代作家たち。しっくり落ちついたというか、なんだか余裕さえ感じさせる。
[2月6日(月) 原久子] |
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「ドローイングと……。」
垣内玲・杉山知子・藤本由紀夫・森本絵利
2/6〜2/23 サイギャラリー[大阪] |
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紙を毎日まるでパウダーのような細かさにシャキシャキとハサミを入れて切ることで関西では知られている若手の森本絵利。パウダーの手触りとどこか共通するものがある細い糸を用いた作品も以前から彼女はつくっている。糸をチェーン状にひたすら編んでいく。そっと指をのばしてその感触に直に触れてみたくなる。垣内は少しまえにウルトラマンのお面を用いた作品をこの画廊で出していたが、今回はまったくアプローチが違う。この人もこれから目が離せないアーティストだ。今では重鎮の藤本さんや杉山さんについては、いまさら私が紹介するまでもないかと……。
[2月6日(月) 原久子] |
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『Afternoon Of Atelier -マリの部屋-』
児嶋サコ
1/28〜2/8 UP
LINK GALLERY / FACTORY[東京] |
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公開がはじまった手塚眞監督の「ブラックキス」の映画に登場する児嶋サコの 作ったソフトスカルプチュアを、実際に撮影に使用したセットのなかで観ることのできる展覧会。映画を先に観たほうがよかったのだろうか、とも思いなが
ら、おどろおどろしく、そして小動物的で愛らしくもある児嶋の作品群。
[2月6日(月) 原久子] |
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大いなる遺産 美の伝統展
2/5〜26 東京美術倶楽部[東京] |
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明治40年に全国の美術商が集ってできた東京美術倶楽部の、創立100周年を記念する特別展。その美術商たちがあつかってきた国宝ものから、近代の日本画、洋画、工芸までを集めている。せっかく東京美術倶楽部が主催するんだから、売却年や売却額を併記するとかして「らしさ」を出してほしかった。
[2月8日(水) 村田真]
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