2019年06月15日号
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「ダイマキシオン・ハウス」リチャード・バックミンスター・フラー

“Dymaxion House”, Richard Buckminster Fuller

バックミンスター・フラーにより開発された工業生産住居。この住宅は中央に圧縮支柱を持ち、その頂部から張り巡らした引張材により軽量素材の床や屋根を吊る構造をしている。この一本足の軽量構造は、さまざまな地形への適合性を高め、安価に世界中に供給可能な工業製品としての建築が目指された。着想は1927年に始まり、45年には量産型のダイマキシオン居住機械(通称「ウィチタ・ハウス」)を航空機産業との協同で開発するが、資金的な問題や戦後の社会状況の変化などが重なり事業は頓挫してしまう。ダイマキシオンとは「ダイナミック(動的)」「マキシマム(最大)」「テンション(張力)」の複合語と言われており、フラーのブランド名として多くの作品の接頭辞に付けられた。ダイマキシオン・シリーズはほかにも、飛行機の形態を自動車の形態に取り入れエネルギー消費を抑えた「ダイマキシオン・カー」、大量生産可能なパーツを組み合わせることで作ることができる「ダイマキシオン・バスルーム」(今で言うユニットバス)、多面体表面に世界地図を投影した「ダイマキシオン・マップ」などがある。

著者: 千種成顕

参考文献

  • 『宇宙船地球号操縦マニュアル』, バックミンスター・フラー(芹沢高志訳), ちくま学芸文庫, 2000
  • 『バックミンスター・フラー』, マーティン・ポーリー(渡辺武信、相田武文訳), 鹿島出版会, 1994
  • 『バックミンスター・フラーの世界 21世紀エコロジー・デザインへの先駆』, ジェイ・ボールドウィン(梶川泰司訳), 美術出版社, 2001
  • 『バックミンスター・フラーのダイマキシオンの世界』, リチャード・バックミンスター・フラー、ロバート・W・マークス(木島安史訳), 鹿島出版会 , 1978

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