2019年08月01日号
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「BASARA」展

“Basara”

美術家の天明屋尚がキュレーションした展覧会。2010年8月4日から7日まで、東京・青山のスパイラル・ガーデンで催された。参加したのは、天明屋自身をはじめ、池田学、金理有、辻野裕明、野口哲哉、村山留里子、山口晃、横尾忠則ら現代のアーティスト、漫画家の井上雄彦、彫師の三代目彫よしといった異ジャンルのクリエイター、そして歌川国芳、河鍋暁斎、月岡芳年ら過去の絵師を含めた24組。空間的な水平軸と時間的な垂直軸を交錯させることによって、日本文化の特徴を「BASARA」として立ち上げ、大きな反響を呼んだ。天明屋によれば「BASARA」とは、「侘び・寂び・禅の対極にあり、そしてオタク文化とも相容れない華美(過美)で反骨精神あふれる覇格(破格)の美の系譜」のこと。むろん、南北朝時代に流行した「婆娑羅」を念頭に置いているが、天明屋はそれをアルファベットに書き換えることで現代に甦らせた。天明屋が「BASARA」の具体例として挙げているのは、刺青、デコトラ、グラフィティ、劇画、age嬢のデコ文化、ヤンキー文化など。これらの起源を縄文土器に求め、金碧障壁画、変わり兜、織部茶碗、浮世絵、錦絵、山車、日光東照宮など、さまざまな視覚文化を貫く歴史的系譜としてアピールした。つまり「BASARA」とは、従来の日本的な価値観とも、村上隆による「スーパーフラット」に見られるようなオタク文化とも異なる、第三の「アウトローの美学」として考えられている。

著者: 福住廉

参考文献

  • 『BASARA 越境する日本美術論 縄文土器からデコトラまで』, 天明屋尚, 美術出版社, 2010

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