2019年12月01日号
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『建設のソ連邦』

СССР на стройке(露), USSR in Construction(英)

1930年代のソヴィエトにおいて、対外宣伝を目的として国立出版局から刊行されたグラフ雑誌。主任編集は作家のマクシム・ゴーリキーが務めた。30年からほぼ毎月1冊のペースで刊行され、41年第5号をもって終了した。その後、49年の1年間のみ復刊される。ロシア語のほかに、英、独、仏語、そして後にスペイン語でも発行され、社会主義国ソヴィエトの発展と文化を国外および国内に宣伝する媒体となった。毎号特集が組まれ、農業の機械化やコンビナートおよび運河建設、生活の近代化など社会主義建設を示すテーマが取りあげられた。これはスターリンの経済政策である5カ年計画を反映していた。アレクサンドル・ロトチェンコ、ワルワーラ・ステパーノワ、エル・リシツキーらがデザインを担当し、装丁家のソロモン・テリンガテル、画家のアレクサンドル・デイネカ、フォト・モンタージュで知られるドイツのジョン・ハートフィールドらが制作に参加した。大胆なフォト・モンタージュ、地図やグラフなどの挿入、凝った装丁といった斬新なデザインは大きな影響を与え、第二次世界大戦中の日本では『建設のソ連邦』に刺激されて対外宣伝誌『FRONT』が出版された。

著者: 河村彩

参考文献

  • 『ロシア・アヴァンギャルドの世紀 構成×事実×記録』, 江村公, 水声社, 2011
  • 『戦争のグラフィズム 「FRONT」を創った人々』, 多川精一, 平凡社, 2000

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