2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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『芸術世界(ミール・イスクーストヴァ)』

Мир иску́сства(露)

1900年前後にロシアで興った前衛芸術運動、および同運動を紹介する目的でセルゲイ・ディアギレフによって発行された雑誌名。1890年代、ロシアのサンクトペテルブルクで「芸術世界(ミール・イスクーストヴァ)」と呼ばれる前衛芸術運動が起こった。当時のロシアでは、世紀末芸術が花盛りであった。こうした国内の文化・芸術について国民の関心を深めると同時に、ドイツ、イギリス、フランスといった西欧諸国の思想や芸術の動向を紹介することを目的に、1898年に創刊されたのが芸術総合誌『芸術世界(ミール・イスクーストヴァ)』であった。創刊号には発起人ディアギレフによる「芸術至上主義宣言」が掲載され、毎回、展覧会、バレエ・演劇、コンサートについての評が誌面をにぎわせた。また、創刊した翌年の99年には雑誌主催で展覧会が開催された。創刊に関わったメンバーは、ディアギレフのほかに、舞台美術家のアレクサンドル・ブノワや画家のレオン・バクストらがいる。手すき紙による豪華な装丁も話題であったが、1904年に休刊した。その後も組織として活動は続けられ、ディアギレフと入れ替わるようにリシツキーやタトリンが参加していった。こうした活動によって、ロシア芸術はヨーロッパへ広く知れわたることとなった。

著者: 藤田千彩

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