2019年12月01日号
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アラーキー

Nobuyoshi Araki

1940年生まれの写真家荒木経惟の愛称。千葉大学を経て電通にカメラマンとして入社した荒木は、64年に作品「さっちん」で、太陽賞を受賞しデビューすることになるが、写真界にその存在を鮮烈に刻むのは、妻・陽子との赤裸々な新婚旅行の道程を活写した写真集『センチメンタルな旅』(71年に私家版として刊行)によってである。荒木が撮影する被写体は、素人や少女を含む女性のヌードを中心とした人物写真から、女性器の接写、花などの静物写真、東京を中心とした都市の風景写真など多岐にわたるが、その一貫したテーマは、生と死、エロスとタナトスであると言ってよいだろう。その評価は国内のみにとどまらず、海外でも高い評価を受けており、ヨーロッパ各国での展覧会も多い。スキャンダラスな写真家にして、人口に膾炙する80年代初頭より「荒木」と「アナーキー」のもじりである「アラーキー」で知られるようになり、今日に至っている。ユニークな語り口やファッションセンスによって、「アラーキー」は日本の写真界においては希有なキャラクターになっている。

著者: 土屋誠一

参考文献

  • 『荒木! 「天才」アラーキーの軌跡』, , 飯沢耕太郎, 小学館文庫, 1999
  • 『荒木本!1970-2005』, , 飯沢耕太郎編・著, 美術出版社, 2006
  • 『荒木経惟 生と死のイオタ』, , 伊藤俊治, 作品社, 1998

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