2019年09月15日号
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アルテ・ポーヴェラ

Arte Povera(伊)

1960年代後半〜70年代前半にかけて確立・展開したイタリアの芸術運動。「貧しい芸術」を意味し、鉛、新聞紙、木材、石、ロープなどの素材を頻繁に用いた。67年に、この動向の命名者である批評家ジェルマーノ・チェラントによって「アルテ・ポーヴェラ、Im空間」展がジェノヴァで企画されたことを端緒として、イタリアの若手作家らによる緊密な連帯関係が構築されていく。さらに69年にチェラントは作家との共同編集によるカタログ『アルテ・ポーヴェラ』を発刊。同書にはランド・アートやポスト・ミニマリズムの作家などが含められ、アルテ・ポーヴェラの国際的な立場からの検証が進められた。また、同年に開催された「丸い穴の中の四角い杭」展(ステデライク美術館、アムステルダム)、「態度が形になるとき」展(クンストハレ・ベルン)などの国際的な展覧会にアルテ・ポーヴェラの作家たちが多く参加し、国外での認知度も高まった。素材の物理的実在性を、空間的・環境的作用因へと拡張しようとする傾向や、力学的な緊張感や時間的プロセスを可視化させようとする「反-虚構性」(G・チェラント)によって、60年代の他の美術動向とも通底している。

著者: 沢山遼

参考文献

  • 「アルテ・ポーヴェラ/貧しい芸術」展カタログ, , 金井直他編, 豊田市美術館, 2005
  • Zero to Infinity: Arte Povera 1962-1972 (exh.cat.), , Frances Morris and Richard Flood(ed.), Walker Art Center, 2001

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