2019年11月01日号
次回11月15日更新予定

Artwords(アートワード)

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アートワールド

Art World

芸術界、あるいは美術業界。広義には芸術に関わるあらゆる領域を指し示す言葉だが、狭義にはそのなかでも一定の権威を有する社会集団を名指すために用いられる。

後者の意味での「アートワールド」には、著名な芸術家、美術批評家、学芸員(キュレーター)、美術商(ギャラリスト)などが含まれる。アメリカの分析哲学者アーサー・ダントーは、論文「アートワールド」(1964)においてウォーホルの《ブリロ・ボックス》を例にとりながら、ある芸術作品が芸術作品であることを保証する理論的・歴史的審級こそが「アートワールドArt World」であるとした。ただし当然のことながら、ここで言う「アートワールド」とはある特定の団体や組織のようなものとは異なる。すなわち、「アートワールド」は明確な構成員をもつことはなく、ある人物が「アートワールド」に属しているか否かはその言動の影響力の大きさなどに左右される。そのような意味で、ダントーらの言う「アートワールド」は、ある実体的な集団というよりも、ピエール・ブルデューが「場champ」という概念によって名指したひとつの社会的圏域として理解するべきである。

著者: 星野太

参考文献

  • 『芸術の規則 1』, ピエール・ブルデュー(石井洋二郎訳), 藤原書店, 1995

参考作品

  • 《ブリロ・ボックス》, アンディ・ウォーホル, 1963-64

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