2019年12月01日号
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アート・アンド・テクノロジー

Art and Technology

旧来的な芸術作品には用いられていなかった工学的な技術を取り入れた、主に1950年代後半から70年代初頭までの美術の動向。形式的には、光や運動を効果的に用いて空間全体を作品とする傾向が強い。57年にデュッセルドルフで結成されたグループ・ゼロをはじめ、パリの視覚芸術探求グループ、日本での実験工房などによって取り組まれ、とりわけ66年にアメリカで設立されたE.A.T.の活動は、アーティストが主導しエンジニアが技術協力をするという従来の制作方法ではなく、両者の積極的なコラボレーションによる制作を追求した点で、さまざまなアート・アンド・テクノロジーの活動のなかでも際立っている。E.A.T.の取り組みは70年「大阪万博ペプシ館」のプロデュースがひとつの到達点となったが、日本でも、実験工房の多くの作家が参加するなど、万博をひとつの頂点としてアート・アンド・テクノロジーの動きが活発化した。こうしたアートとテクノロジーの融合を目指す動きは70年代以後、電子技術を用いた現代のメディア・アートへと連なり、アメリカでの「シーグラフ(SIGGRAPH)」やオーストリア・リンツの「アルス・エレクトロニカ(Ars Electronica)」といった定期的なイヴェントや、ドイツのZKM(カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター)、日本でのICC(インターコミュニケーション・センター)やYCAM(山口情報芸術センター)などの施設が、これらの動向を広く紹介する場としての役割を担っている。

著者: 池田剛介

参考文献

  • 「E.A.T. 芸術と技術の実験」展カタログ, , , NTTインターコミュニケーション・センター, 2003
  • 『メディア・アート創世記 科学と芸術の出会い』, , 坂根厳夫, 工作舎, 2010

参考資料

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