2019年06月01日号
次回6月17日更新予定

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インナー・シティ

Inner City

もともとは単に地域としての都心を意味する言葉であるが、社会学などの分野では、都心周辺に位置する低所得者層の居住エリアを「インナー・シティ」と呼ぶ。日本語では「都市内都市」または「都市内集落」とも呼ばれることもある。インナー・シティには、都市内の住環境が悪い地域に、移民などが大量に流入し生成されるものもあるが、現代都市においては、都心近接工業地の移転や、商業地の新陳代謝の滞りなどが直接的な原因となったうえで、地域コミュニティの互助的な機能が低下した地域で治安が悪化し、低所得者層が固定化して発生するケースが問題となることが多い。日本では、地縁性が高くコミュニティ機能が正常に機能している地域が多いため、日雇い労働者の寄せ場周辺など一部地域を除き、問題となることは多くはなかったが、シャッター通り商店街などインナー・シティの発生条件が整っている地域は多く、対策を講じる必要がある。インナー・シティの再生例としては、再開発のほか、地価の安い地域にアーティストが集まることで、地域が活性し、富裕層が流入するジェントリフィケーションが挙げられる。

著者: 有山宙

参考文献

  • 『スラムの惑星 都市貧困のグローバル化』, マイク・デイヴィス(酒井隆史監訳、篠原雅武、丸山里美訳), 明石書店, 2010

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