2019年06月15日号
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グループ・マテリアル

Group Material

1979年にニューヨークで活動を開始したコラボレーション・グループ。ロウワー・イースト・サイドに活動の拠点となる同名のギャラリーを構え、1980年10月に最初の展覧会(“Inaugural Exhibition”)を開催。結成当初の10名のメンバーはその後増減を繰り返し、81年以降はグループ発足以来の中心メンバーであったT・ロリンズ、D・アシュフォード、J・オルト、M・マクローリンが活動の主体となる。彼らの初期の声明文からは、グループ・マテリアルが「民主主義」の実現の場として展覧会を捉え、鑑賞者に(社会)参加を強く促していたことが伺える。そのことは、最初期の展覧会である「疎外(Alienation)」(1980)や、周辺のスペイン系コミュニティとの交流の産物である「人々の選択(The People’s Choice)」(1981)などに強く見て取ることができる。その後の作品を見ても、政治やジェンダーの問題に対するグループの一貫した関心は、彼らの代表作である《デモクラシー》シリーズや《エイズ・タイムライン》(1989-91)などに反映されている。87年にはF・ゴンザレス=トレスがグループに合流するとともに、それまでの中心人物であったT・ロリンズが一時的に離脱。96年にそのゴンザレス=トレスがエイズでこの世を去ったことにより、グループは解散を迎えた。15年以上に及ぶグループ・マテリアルの多彩な活動は、2010年に中心メンバーのひとりであったJ・オルトが編集した図録『ショー・アンド・テル』から詳細に窺い知ることができる。

著者: 星野太

参考文献

  • Group Material: AIDS Timeline (100 Notes-100 Thoughts Documenta 13), Doug Ashford, Julie Ault, Hatje Cantz, 2011
  • Show & Tell: A Chronicle of Group Material, Julie Ault (ed.), Four Corners Books, 2010
  • Democracy: A Project by Group Material, Brian Wallis (ed.), Dia Art Foundation, 1998

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