2020年10月15日号
次回11月2日更新予定

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タクティカル・アーバニズム

Tactical Urbanism

世界的な広がりを見せる市民主導の都市改善運動、またその方法論。社会実験や暫定利用などの「安価で速い、小さな変化」を積み重ねて知見を蓄積しながら、施設の建設や制度設計といった都市計画レベルの「高価で遅い、大きな変化」のあり方に影響を与えることを目的とする。従来のトップダウン型の都市計画とは根本的に異なる、市民による直接的な都市改変の実験と実現がその特質であり、「戦術的(タクティカル)」の語が冠される所以である。事例として、都市部のコインパーキングを借り、椅子や机を並べることで極小のパブリックスペースへと転用する「Park(ing)」がある。米国でゲリラ的に始まったPark(ing)は世界的に広まり、一部の行政体は設置にかかる許認可手続きを制度化するまでになった。2012年、アメリカの都市計画事務所Street Plans Collaborativeのマイク・ランドンらがタクティカル・アーバニズムの事例集「Tactical Urbanism Vol.1」をウェブ上で無償公開したことがムーブメントのきっかけとされる。タクティカル・アーバニズムの認知度の高まりを決定づけた出来事としてはほかに、MoMAにおける14年の展覧会「Uneven Growth: Tactical Urbanisms for Expanding Megacities」、ランドンらによる15年の『Tactical Urbanism: Short-term Action for Long-term Change』出版などがある。

著者: 中村健太郎

参考文献

  • Tactical Urbanism: Short-term Action for Long-term Change, , Mike Lydon、Anthony Garcia, Island Press, 2015

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