2019年09月15日号
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デザイン

Design

広義のデザインとは「計画・構想・意匠」を意味する。狭義には「応用美術」と呼ばれてきた、工学と芸術の結合から結果する実用品を指す。「デザイン」概念は史的変遷を経てきており、実際の定義のありようは多様である。英語の「design」という用語は、「素描」を意味するイタリアの「disegno」(フランスでは「dessin」)に由来する。イギリスでは、1837年の官立デザイン学校の設立以来、「デザイン」や「デザイナー」という言葉が広く定着した。産業革命を契機に生産工程において「分業」が出現したことに加え、「アート」という用語自体の意味が限定されてきたことに伴って、「美術」と区別化される用語としての、新しい「デザイン」概念が形成されていった。19世紀半ばには、用と美を兼ね備えた実用品を「デザイン」と呼ぶようになる。20世紀の機械時代が招来すると、時代の要請として量産が尊重され、近代運動を通して、デザインの機能的・合目的的観点が強調されるに至るが、同運動が世界で広く受け入れられるようになるのは、第二次世界大戦後のことである。1960年代以降、「design」は「インダストリアル・デザイン」の意として、国際的に使用されるようになる。70-80年代の情報化社会にあっては、ポスト・モダニズムが台頭し、モダニズムに対する反論が示された。このような経緯を経て、デザイン上の問題は、従来の「いかにデザインするか」という形態に関わる技術的観点から、人間/人工の産物/環境をめぐる全体的な調和のありかたへの検討と比重が移ってきている。さらに現代では、「もの」に限らず、不可視である「こと」のデザインへと用法が拡大している。

著者: 竹内有子

参考文献

  • 『デザイン史とは何か モノ文化の構造と生成』, ジョン・ウォーカー(栄久庵祥二訳), 技報堂出版, 1998
  • 『デザイン事典』 , 日本デザイン学会編, 朝倉書店, 2003

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