2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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ニュー・スカルプチュア

The New Sculpture

主として1880年から1910年までに興ったイギリス彫刻の潮流のこと。精神主義的主調を重視し、象徴的かつ神話的な主題が扱われることが多い。文学における象徴主義が自然主義への反動として誕生したことと同様に、この動向も、中期ヴィクトリア時代の新古典主義彫刻の穏健な傾向にたいする反動として生まれたものと見なしうる。象徴主義以外にも、ラファエル前派やアーツ・アンド・クラフツ、フランスのロマン主義的写実主義などのヨーロッパ文化との関わりのなかで展開した。この用語は批評家のエドマンド・ゴスが1894年に『ザ・アート・ジャーナル』誌に寄稿したテクスト「ザ・ニュー・スカルプチュア」によって使用されたが、その際ゴスは、彫像に託された新たな身体的リアリズムと運動表象の力学に注目した。また、個人の内面的想像力を重視した彫刻家たちは、モニュメンタルな作品制作に従事することを嫌い、より小規模な受注生産制を重視した点において、彫刻の流通生産システムにも変革をもたらした。

著者: 沢山遼

参考文献

  • The New Sculpture, , Susan Beattie, Yale University Press, 1983

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