2019年12月01日号
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ル・フレノワ

Le Fresnoy(仏)

正式名称は、「ル・フレノワ国立現代芸術スタジオ」。1994年、フランスのベルギー国境の近く、ノール=パ・ド・カレ地域圏のトゥルコワン市に設立された現代美術の教育・制作・展示施設である。フランス文化庁の管轄だが、運営資金は文化庁とノール=パ・ド・カレがそれぞれ均等に出し合い、その残りをトゥルコアン市が捻出している。ここは20世紀初頭から1970年代初頭まで、大型映画館やレスリング(プロレス)会場などを有する大規模な娯楽施設として機能していた。その娯楽施設の名称が「ル・フレノワ」であったため、施設用途は変れどもその名を引き継いでいる。この娯楽施設の建築はそのまま活かされ、新しいスペースの増築部分とあわせ、約6,000平方メートルにも及ぶ敷地を大きな屋根ですっぽりと覆っている。この設計は、スイスの建築家、ベルナール・チュミによるものである。ル・フレノワは、メディア・アート教育に注力するアート・スクールを中心に、映画やメディア・アートの制作用スタジオ、展示スペースさらに、メディアテーク、映画館などが集められている。このアート・スクールにおいて生徒たちは、著名なアーティストや映画監督などの制作指導を受けたり、実際に彼らの制作に関わることができる。国内外の教育機関や美術館、ZKM(カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター)などとの連携も積極的に推進されている。また展示スペースにおいては、年数回開催される大規模展覧会を中心に、あらゆるアーティストや生徒による小規模展覧会で構成されている。その他にも、多様な施設を有するだけにコンサートや映画上映、パフォーマンスなど充実したイヴェントが開催されている。現在、ル・フレノワのディレクターは、映画作家、小説家、写真家など多才な顔をもつアラン・フレシェールが務めている。

著者: 小野寛子

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