2019年09月15日号
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新興建築家連盟

Shinko Kenchikuka Remmei

1930年に社会的な構想と大規模な組織をもって成立した建築家の団体。30年6月から成立に向けて準備が進められた。それまでの近代建築運動が小規模で、ほぼ各団体のなかだけで活動していたのに対し、新興建築家連盟は当初から、より大きな構想をもってスタートした。例えば、従来の団体になかった詳細な規約の存在がある。そこでは会費の金額や幹事の任期などが定められ、研究部・宣伝部・実行部・批判部・互助部・連絡部といった六つの常設専門部の役割が謳われている。会員名簿には、創宇社の山口文象(岡村蚊象)や竹村新太郎、日本インターナショナル建築会の本野精吾や新名種夫、分離派の山田守といった、既往の近代団体のメンバーの名が多く見られる※。逓信省の吉田鉄郎、東京帝国大学の市浦健や岸田日出刀、東京市建築課の石原憲治なども加わり、会員数は100名に及んだ。それまでの近代建築運動と比べて、より幅広い立場を総合し、社会性をもった近代建築運動を目指したことがうかがえる。30年10月20日に第1回大会を開催し、本格的な活動を開始しようとした矢先、11月12日、読売新聞によって、建築の共産化宣伝と報道される。その結果、大学教授や職場の上司らによる圧力を受け、同年12月1日の臨時総会において、事実上解散した。

著者: 打集宣善(大阪市立大学倉方研究室)

参考文献

  • 『日本の近代建築 その成立過程(下)』, 稲垣栄三, 鹿島出版会, 1979
  • 『近代日本建築運動史』, 本多昭一, ドメス出版, 2003
  • 『新建』, 「建築運動の源流と系譜6 新興建築家聯盟」, 松井昭光, 新建築家技術者集団, 1973

註・備考

  • ※会員名簿に関しては『近代日本建築運動史』の巻末資料「新興建築家聯盟會員名簿」を参照。

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