2019年11月15日号
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明治美術会

Meiji Bijutsu-kai

明治期における日本初の洋風美術団体。1889(明治22)年結成。明治の半ば、欧化政策への反動に伴う国粋主義の台頭によって、国家による日本画の振興が支持され、さまざまな展覧会や87年に開校したばかりの東京美術学校から洋画の排除が行なわれていた。洋画の「冬籠もり」あるいは「冬の時代」とも呼ばれるその時期において、同会には有力な洋画家・彫刻家たちが大同団結した。参加者には、本多錦吉郎、原田直次郎、川村清夫、高橋源吉、浅井忠、小山正太郎、松岡寿、川村清雄、曾山幸彦、五姓田義松、長沼守敬などがいる。その展覧会活動を通じて、同会は油彩画による独自の重厚な歴史画のあり方を積極的に示して日本画に対抗したほか、講演会開催によって啓蒙・教育的な役割も果たした。だが、96年同会から分裂して、黒田清輝と久米桂一郎が白馬会を結成し、外光派の表現が流行するようになると、明治美術会の重厚な油彩画は「旧派」と呼ばれ、勢いを失っていった。1901年に解散した後、同会若手の満谷国四郎、大下藤次郎らによって太平洋画会(1957年に太平洋美術会と改称)が結成された。

著者: 足立元

参考文献

  • 『絵画の明治 近代国家とイマジネーション』, 高階秀爾監修, 毎日新聞社, 1996
  • 「もうひとつの明治美術 明治美術会から太平洋画会へ」展カタログ, 静岡県立美術館ほか編, もうひとつの明治美術展実行員会, 2003
  • 「明治美術再見Ⅰ 明治美術会と日本金工協会の時代」展カタログ, 宮内庁三の丸尚蔵館編, 宮内庁, 1995

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