お母さん、あのおもちゃ買ってくれないと、お巡りさんに誘拐されたって言うからね

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イギリスの雑誌『SUPER SUPER』の16号に面白い記事があった。現在のイギリスでは10人の子供のうち、1人はmixed-race(混血、異人種)の家族から来ていて、2020年までに、mixed-raceの数は、イギリスの少数民族の中で最も大きなグループになるだろうと予測されている、という。

このポストのタイトルにもなったセンテンスが見出しとして使われているんだけれど、つまり、母親と子供の肌の色が違うため、見ただけでは親子なのかどうかわからないということが、イギリスでは現実的になろうとしている。

ジャマイカ人の母親とイギリス人の父親を持つ著者は、こうしたmixed-raceの世代をNu Raceと呼んでいて、Nu Raceは混血を指すだけでなく、中国人でジンバブエで育ったとか、さらに言えば、肌の色の問題などはどんどんなくしていこうとする心の持ち様だと言う。Nu Raceは、立ち戻る地盤やルールがないために、恐ろしく新しいセンスを持っている。

例えば、ヒップホップという音楽が、どうして求心力を失ってしまったかについては、諸説あるだろうけど、代わりに、まさにNu Race!、M.I.A.のようなアーティストに指示が集まるのも、その理由のひとつではないかな?どうだろう?

僕が面白いと思ったのは、このSUPER SUPERという雑誌は、今を生きる若者が読む雑誌で、パーティに集まる有名人の写真とか、トラッシーな洋服が散りばめられていて、ほとんど記事らしい記事なんかないにも関わらず、今回は4ページも使って、この記事(エッセイ)を紹介してたこと。読者が喜ぶ、喜ばないに関わらず、制作者の心意気、そしてイギリスが直面している現実が伝わってきてグっときた。

人種の問題はそう簡単になくならないし、移民の集まりと言われるアメリカでも異人種間の結婚は数パーセントに過ぎない。でも、進むべき未来はどこにあるのか、それはもう考えるまでもないことでしょ?

著者も指摘するように、黒人初の大統領と言われているオバマの母親は、カンザス出身の白人。

いつまでハーフモデルとか言ってんの?いつまで「日本語が滅びるとき」とか後ろ向きなことばっか考えてんの?

So Many Magazines So Little Time 3

ブロガー

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