テキストが完全に理解できなくても、編集者たちのアティチュードがわかること、またはお国柄がわかること、それは雑誌の魅力のひとつで、哲学書にはないものだと思う。
フランスのテレラマ誌は、テレビ、ラジオ、映画や書物についての週刊誌で、間には番組表などもあるけれど、いくらフランス語に明るくない人でも(僕含む)、これがザ・テレビジョンではないことはすぐわかる。
でしょ?
ベンヤミンの記事があり、アインシュタインの記事があり、人類学者と作家のインテリ女性2人によるフェミニストについての対談あり、それに続いてゲンズブールの人生を描いた映画についての記事がある(全て、内容は不明ながら。。。)。
テレビを低俗なメディアとして片付けてしまうこともできるが、テレラマのように知的な目線を注いでみると、新しい魅力を引き出せるかもしれないし、それによってテレビ自体がグっと面白いものになるかもしれない。
別にインテリな記事がエラいわけではなくて、フランスにもザ・テレビジョンはあって、むしろそちらが主流だとしても、質の高いオルタナティヴを提示できること。
批評とは何か? メディアとは何か? テレラマが教えてくれることは、かなり多い気がする。
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