大阪の此花区についてもうひとつだけ紹介します。
モトタバコヤや藤さんのオフィスなどがある一帯は此花区の梅香という地名なのですが、同じ梅香の安治川支流沿いに小さいながらとても素敵な「梅香堂」という場所があります。ここは後々田寿徳さんという方のスペースで、僕が訪問した10月初旬の段階ではスペースづくりの途上で、貸画廊やコマーシャルギャラリーなどの既存ギャラリーとは一線を画した場所にしたいが、どういう場所になっていくのかまだまだ細かいことは未定という状態でした。現在も後々田さんが建物のオーナーや大工さんと一緒につくり続けているようです。
後々田さんはもともと東京で学芸員をされていた方で、その後東北で教鞭をとられ、最近大阪に移られて、現在はこのスペースを中心に独自の活動を展開しようと試みているそうです。まだここで具体的な活動が始まっているわけではないのですが、様々な人が噂を聞きつけて集まってきているようで、モトタバコヤの管理人の下道氏もよく遊びにきているとのことでした。もちろん僕も、後々田さんと面識はなかったのですが「此花に面白い場所ができそうだ」という噂を聞きつけて訪れた一人です。そうそう、後々田さんはこのartscape blogのホストである森司さんと同級生だそうです。そんな人が、これまでの蓄積の上でなにか始めようというのだから、面白い場所になることは間違いありません！
↑対岸より。手前右手のグレーの建物の左側約半分が梅香堂さんです。
↑道路側のファサード。一番手前の建物です。新しい木材のちょっと黄色味のある窓枠や階段が効いてます。
モトタバコヤや藤さんのオフィスなどがある一帯は此花区の梅香という地名なのですが、同じ梅香の安治川支流沿いに小さいながらとても素敵な「梅香堂」という場所があります。ここは後々田寿徳さんという方のスペースで、僕が訪問した10月初旬の段階ではスペースづくりの途上で、貸画廊やコマーシャルギャラリーなどの既存ギャラリーとは一線を画した場所にしたいが、どういう場所になっていくのかまだまだ細かいことは未定という状態でした。現在も後々田さんが建物のオーナーや大工さんと一緒につくり続けているようです。
後々田さんはもともと東京で学芸員をされていた方で、その後東北で教鞭をとられ、最近大阪に移られて、現在はこのスペースを中心に独自の活動を展開しようと試みているそうです。まだここで具体的な活動が始まっているわけではないのですが、様々な人が噂を聞きつけて集まってきているようで、モトタバコヤの管理人の下道氏もよく遊びにきているとのことでした。もちろん僕も、後々田さんと面識はなかったのですが「此花に面白い場所ができそうだ」という噂を聞きつけて訪れた一人です。そうそう、後々田さんはこのartscape blogのホストである森司さんと同級生だそうです。そんな人が、これまでの蓄積の上でなにか始めようというのだから、面白い場所になることは間違いありません！
↑対岸より。手前右手のグレーの建物の左側約半分が梅香堂さんです。↑道路側のファサード。一番手前の建物です。新しい木材のちょっと黄色味のある窓枠や階段が効いてます。
もう少しスペースの詳細を写真を挟み込みながら説明します。ちなみに写真は梅香堂さんから提供してもらったものと、僕が撮影したものを使用しています。
堤防沿いの3〜4件連なる長屋的倉庫の2件分を後々田さんが借りていて、外観はほとんど手をつけず、木材で黄色く縁取られた窓枠が印象的な、秘密基地感のあふれる隠れ家のようなスペースです。正面の大きな引き戸を開けると1階から中に入れるのですが、脇の小道を堤防側に進んでいって建物裏手（通りでなく川に面している側）に回まわると、10段程度の階段を上って2階に直接アクセスする入口もあります。
↑2階へのアクセスとなる階段です。
2階から中に入ると、右手にテーブルや椅子、カウンターなどがあります。テーブルの上にはロフト的にベッドがあり、奥にはシャワー室やトイレなどがあり、このあたりが事務所や談話スペースとなっています。入口左手には中央に小さな吹き抜けがあって、1階に降りるはしごがかけられていますが、全体として展示やイベントなどを出来るようなスペースになっています。右手の事務所というか談話スペースの床は赤と黒のツートンカラーのカーペット敷きで、壁は構造合板が直貼りされています。展示＆イベントスペースはグレーの板敷きになっており、壁はグレーのトタン波板貼りです。はしご下の1階には壁一面に本棚があって、ここも展示スペースなどとして利用できます。まだまだ整理の途中で、本が入ったダンボール箱などが床にいっぱい残っていました。
↑カウンターに座っている方が後々田さんです。ここが事務所＆談話スペースです。
↑暖簾の奥に事務所スペースが広がっていて、手前が展示スペースの2階部分です。
↑手前にある小さな吹き抜けに、1階に降りるはしごが掛けてあります。
↑この壁の裏側が1階へ通じる吹き抜けです。
↑壁面には本がぎっしり。退屈しない場所です。
いわゆるホワイトキューブではなく、落ち着いたいい感じの場所で、しっくりくればここならではの面白いプロジェクトが期待できそうです。（もしかしたら本当は既にやろうとしていることがいっぱいあるのかもしれませんが）現在色々模索中だそうで、これまで後々田さんの蓄えてきたものや培ってきたものを還元できるようなことを実践したり、あるいは若いアーティストたちが自由に活動できる場所にしていきたいという感じのことをおっしゃっておられました。後々田さんのように豊富な経験とキャリアのある人が、さらにこれから新しいことを模索しながらやっていくというのを聞くと、僕自身も何か挑戦していかなくてはという気にさせられます。
周囲の時間の流れにや喧噪に消費されないで、自分のペースでじっくりやっていこうという雰囲気がよく伝わってきます。なんだか大人がつくっていく新しいタイプの刺激的なスペースになるのでは、と大きな期待を持って今後も注目させていただこうと思います。
短い時間でしたが色々後々田さんとお話しできたことが、僕個人にとってほんとうに参考になったし、刺激にもなりました。大阪に行かれる方は是非此花区の梅香堂へ行ってみてください。後々田さんと話して、ここで時間を過ごすだけで、すごく素敵な気分になれると思います。
ちなみに、この建築自体はなんと河川の堤防に構築されています。そのため現在の建築法規では違法建築となってしまうため、一度解体してしまったら、もう二度とこの場所にこういうものを再建することは出来ません。新しいクリーンな感じではなくて、こういう建ち方自体がおもしろい建築が、幸福な利用をされ、いいかたちで存在していくと、まちはもっと面白くなりますよね。川側のカウンターからの眺めなんて最高です！
↑梅香堂前の橋上より
公共施設ではない、こういう指向性の高いプライベートな場所で何が出来るか。僕も後々田さんの動きを参考にさせてもらいつつ、自身の活動に繋げていこうと思います。
最後に梅香堂のウェブサイトと後々田さんのブログです。今後の梅香堂の展開にご注目ください。
梅香堂web>>http://www.baikado.org/
後々田さんblog>>http://gogota.iza.ne.jp/blog/
堤防沿いの3〜4件連なる長屋的倉庫の2件分を後々田さんが借りていて、外観はほとんど手をつけず、木材で黄色く縁取られた窓枠が印象的な、秘密基地感のあふれる隠れ家のようなスペースです。正面の大きな引き戸を開けると1階から中に入れるのですが、脇の小道を堤防側に進んでいって建物裏手（通りでなく川に面している側）に回まわると、10段程度の階段を上って2階に直接アクセスする入口もあります。
↑2階へのアクセスとなる階段です。2階から中に入ると、右手にテーブルや椅子、カウンターなどがあります。テーブルの上にはロフト的にベッドがあり、奥にはシャワー室やトイレなどがあり、このあたりが事務所や談話スペースとなっています。入口左手には中央に小さな吹き抜けがあって、1階に降りるはしごがかけられていますが、全体として展示やイベントなどを出来るようなスペースになっています。右手の事務所というか談話スペースの床は赤と黒のツートンカラーのカーペット敷きで、壁は構造合板が直貼りされています。展示＆イベントスペースはグレーの板敷きになっており、壁はグレーのトタン波板貼りです。はしご下の1階には壁一面に本棚があって、ここも展示スペースなどとして利用できます。まだまだ整理の途中で、本が入ったダンボール箱などが床にいっぱい残っていました。
↑カウンターに座っている方が後々田さんです。ここが事務所＆談話スペースです。↑暖簾の奥に事務所スペースが広がっていて、手前が展示スペースの2階部分です。↑手前にある小さな吹き抜けに、1階に降りるはしごが掛けてあります。↑この壁の裏側が1階へ通じる吹き抜けです。↑壁面には本がぎっしり。退屈しない場所です。いわゆるホワイトキューブではなく、落ち着いたいい感じの場所で、しっくりくればここならではの面白いプロジェクトが期待できそうです。（もしかしたら本当は既にやろうとしていることがいっぱいあるのかもしれませんが）現在色々模索中だそうで、これまで後々田さんの蓄えてきたものや培ってきたものを還元できるようなことを実践したり、あるいは若いアーティストたちが自由に活動できる場所にしていきたいという感じのことをおっしゃっておられました。後々田さんのように豊富な経験とキャリアのある人が、さらにこれから新しいことを模索しながらやっていくというのを聞くと、僕自身も何か挑戦していかなくてはという気にさせられます。
周囲の時間の流れにや喧噪に消費されないで、自分のペースでじっくりやっていこうという雰囲気がよく伝わってきます。なんだか大人がつくっていく新しいタイプの刺激的なスペースになるのでは、と大きな期待を持って今後も注目させていただこうと思います。
短い時間でしたが色々後々田さんとお話しできたことが、僕個人にとってほんとうに参考になったし、刺激にもなりました。大阪に行かれる方は是非此花区の梅香堂へ行ってみてください。後々田さんと話して、ここで時間を過ごすだけで、すごく素敵な気分になれると思います。
ちなみに、この建築自体はなんと河川の堤防に構築されています。そのため現在の建築法規では違法建築となってしまうため、一度解体してしまったら、もう二度とこの場所にこういうものを再建することは出来ません。新しいクリーンな感じではなくて、こういう建ち方自体がおもしろい建築が、幸福な利用をされ、いいかたちで存在していくと、まちはもっと面白くなりますよね。川側のカウンターからの眺めなんて最高です！
↑梅香堂前の橋上より公共施設ではない、こういう指向性の高いプライベートな場所で何が出来るか。僕も後々田さんの動きを参考にさせてもらいつつ、自身の活動に繋げていこうと思います。
最後に梅香堂のウェブサイトと後々田さんのブログです。今後の梅香堂の展開にご注目ください。
梅香堂web>>http://www.baikado.org/
後々田さんblog>>http://gogota.iza.ne.jp/blog/