去る日曜日、大友良英さんにディレクションしていただいた
ENSEMBLES paradeがものすごくハッピーで、かつゾクゾクする感覚を残して
無事、終了しました。
終了といっても、これはプロローグにすぎず、ここから本章が始まります。
ちんどん屋さん、
ジャグ・バンド、
人形を連れたおもしろバンド、
アイリッシュバンド、
リコーダー隊、
初々しくてかわいらしすぎる朝鮮学校舞踊部女子の小学生から高校生までのサムルノリ、
アゲアゲのサンバチーム、
一糸乱れぬ統率のとれたアンサンブルに誰もが圧倒される大洗高校のブラスバドと、
それぞれまったく異なるスタイルのバンド11チームが、
水戸の中心市街地をそれぞれの曲を演奏して1時間ほど練り歩いたあと、
最終地点の水戸芸術館広場になだれ込んで、
チームがぐじゃぐじゃに入り乱れ、
同時に音も入り乱れたうえで奏でた
超不協和音のアンサンブルは本当に最高に気持ちよかった。
まわりのおばちゃんも思わず踊りだしていた。
夜には、
前日のワークショップで集まった演奏経験がバラバラの30数名が、
息の張りつめるような静寂のなか奏でたミニマルなアンサンブルも
とても心地よかった。
そのあとの大友さんのソロにはまた泣かされてしまった。
大友さんが提唱する「アンサンブルズ」という恊働のあり方は、
アーティストだけでなく、主催者も企画者もスタッフも技術者もボランティアも、
今までもしそこに見えない境界やヒエラルキーがあったならそれを飛び越えて
いっしょにアクションをすることからプロジェクトをつくりあげようとするもの。
このスタンスにこそ、私はいま現代美術のアートプロジェクトのあり方として、
大きな可能性を見ています。
それを探って、「本章」をつくっていこうと思っています。
*ENSEMBLES paradeの写真は、自分ではそれどころでなく撮れなかったので、
後日入手し次第アップします。