2026年06月09日掲載
久保寛子 個展 「赤土」
GASBON METABOLISM
- 会期
- 2026年06月21日~2026年10月05日
主な個展に、「青の太陽 緑の月」(金津創作の森美術館、福井、2026)、「鉄骨のゴッデス」(POLA MUSEUM ANNEX 、東京、2024)、「Street Amulets」(Blind Alley Projects、テキサス州・フォートワース、2023)があるほか、「あいち国際芸術祭2025」(愛知芸術文化センター、愛知、2025)、「六本木アートナイト2024」(東京、2024)などへも参加しています。
2026年4月から、福井・金津創作の森美術館で開催されている個展「青の太陽 緑の月」では、昨年滞在したメキシコで得た“太陽”と“月”のイメージを起点に、久保が継続的に探求してきた“農耕”と“工業”、そして農業や工業の現場で使用されるプラスチック製品の色である“青”と“緑”といった対比を通して、それらのあいだに存在する関係性を浮かび上がらせました。
本展では「青の太陽 緑の月」にて展示された作品群をベースに、GASBON周辺の土地へのリサーチと、本展のタイトルでもある「赤土」というテーマを軸に、新たな構成で展示いたします。制作の多くを研究やフィールドワークに費やす久保は、GASBONを初めて訪れた際、日本最古の神社の一つである諏訪大社や、縄文土器・土偶を収蔵する釈迦堂遺跡博物館にも立ち寄りました。そこで神道以前の信仰や八ヶ岳山麓に根付く土着文化に強く惹かれたといいます。さらに、メキシコで出会った古代マヤ・アステカ文明の遺物と日本の先史文化への共鳴、そして現在拠点としている千葉県旭市で採取される赤い粘土「カベト」との出会いが重なり、本展の構想へとつながりました。「赤土」は、異なる時代や土地に存在する信仰や文化を横断し、それらを結びつける媒介として立ち現れます。
GASBONの広大な空間に、久保寛子による大型彫刻やインスタレーション作品が展開され、鑑賞者の身体感覚を巻き込みながら、空間全体をひとつの体験へと変えていきます。また会期中に展示内容が変化する構成も予定しており、訪れる時期によって異なる風景をご覧いただけます。八ヶ岳南麓の自然とGASBONの建築空間の中で展開される久保寛子の世界を、ぜひご体感ください。
会期前日の6月20日(土)には、本展出品作品のひとつ《ハイヌウェレの彫像》の制作を体験できるワークショップを開催いたします。インドネシアの神話に登場する女神であるハイヌウェレをモチーフにした本作の土塗り作業を参加者とともにおこないます。どなたでもご参加いただけますので、下記予約フォームよりご予約ください。
また、7月11日(土)には、世界的なヒップホップMC・プロデューサーであり、久保と互いの作品をリスペクトする仲であるアーティストのShing02、そしてロサンゼルスを拠点に活動するバンドOMAのライブイベントを開催します。久保寛子の作品が展示される空間のなかでShing02とOMAによるパフォーマンスを楽しめる貴重な機会となります。ライブの詳細は後日発表いたします。
ステートメント
赤土
あかつち
初めてGASBON METABOLISMを訪れた後、諏訪大社へ向かった。帰路に立ち寄った釈迦堂遺跡博
物館では、縄文土器や土偶に触れ、八ヶ岳山麓文化の圧倒的な土着性に心が震えた。
同じ年に滞在したメキシコでは、アステカ文明の遺物に現れる渦巻きや蛇、女性像、半人半獣
の神々に出会った。それらは縄文の造形や日本神話の八百万の神々を思わせ、遠く離れた文化
のあいだに不思議な共鳴を感じさせた。
オアハカ州でのレジデンス生活では、現地の粘土に触れるなかで、鳥や花、人と動物が交錯す
るイメージが生まれた。それらは日本の生活の中では作ることのできない、土地との身体的な
関わりから生まれた造形であった。
三年前に移住した千葉県旭市で、私は「カベト」と呼ばれる赤土に出会った。鉄分を多く含
み、焼成によって鮮やかな赤へと変化するその土は、どこかオアハカの土を思わせる。
縄文の女神、ハイヌウェレ、鹿の頭、アステカの供犠。
文明と文明、地層と地層、表象と表象のつながりを想像してみる。
赤は、土の色であり、鉄の色であり、血の色である。
ー久保寛子
- 展覧会名
- 久保寛子 個展 「赤土」
- 分類
- 企画展
- 会場
- GASBON METABOLISM
- 会期
- 2026年06月21日~2026年10月05日 Googleカレンダーに登録📅
- 住所
-
408-0205 山梨県北杜市明野町浅尾新田12


